慢性硬膜下血腫
認知症とは、「一度正常に発達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態」を指します。
認知症の原因となる病気には様々なものがありますが、中には適切な治療により治すことが可能な病気があります。慢性硬膜下血腫はその一つです。
脳は髄膜(ずいまく)という膜で包まれています。髄膜は3層構造になっており、脳の表面に近い方から順番に軟膜、くも膜、硬膜と呼びます。
頭を強く打つなどの原因で、硬膜とくも膜の間にじわじわと出血して、血の塊が出来てくる病気が慢性硬膜下血腫です。
症状の出かたは様々ですが、認知症のような症状が出たり、頭痛や吐き気、麻痺などがでる場合もあります。
診断は頭部CT検査により行うことが一般的です。治療としては、穿頭血腫除去術という短時間の手術を行うことが一般的ですが、血腫が小さくて症状が乏しい場合には、自然に治るのを待つ場合もあります。
