学定員課程について

学芸員資格取得に必要な単位・科目の履修について

履修の心構え

刀の取扱い

学芸員資格取得のために履修する科目は、博物館の学芸員として必要な知識や技術を習得するための博物館概論など9科目19単位ですが、社会における博物館の役割の拡大、利用者のニーズの高まりにより、学芸員はこれまで以上に幅広く深い知識と見識が求められるようになってきました。そのため、在学中に幅広く多くのことを学ぶことを勧めます。特に学芸員を志す人は、歴史系・美術系・民俗系など目指す博物館の専門分野について深く学習することを心掛けてください。

履修科目とカリキュラム

履修内容

絵画の展示

履修する科目は、「生涯学習論」・「博物館概論」・「博物館経営論」・「博物館資料論」・「博物館資料保存論」・「博物館展示論」・「博物館教育論」・「博物館情報・メディア論」・「博物館実習」の9科目19単位で、4年間で修得します。
これらの科目の中で、3年次の「博物館資料論」と4年次の「博物館実習」では学芸員として必要な資料の取り扱いや展示の技術を身につけるための実習を行います。

茶碗の取扱い

資料の取り扱いについては、考古資料、掛軸・額装絵画・陶磁器・刀剣などの美術工芸資料、古文書・書籍などの文書典籍資料の取り扱いを原則として実物を用いて学びます。

館務実習(リトルワールド)

「博物館実習」では、前期の講義に加えて年6回博物館・美術館を訪問し、学芸員のお話を聞いたり、展示と施設を見学します。夏季には館務実習・海外研修・県外研修のうちいずれか一つを選択して実習します。

外研修(ヴェルサイユ宮殿)

館務実習は、希望する博物館で主に学芸員の指導を受けながら実際の博物館の仕事を経験し学びます。
海外研修では、世界の代表的・先進的な博物館や美術館世界遺産を巡り、国や歴史・文化による違いを体感し、学習します。これまでにイタリアとドイツ、イギリスとフランス、ボストンとニューヨークとワシントン等を訪問しました。
県外研修では、愛知県周辺の県の特色ある博物館を見学し、知見を広めます。

学芸員資格取得に必要な履修科目と単位数

履修科目と単位数

履修年次

履修年次

博物館実習について

「博物館実習」は4年次に履修する科目です。

履修条件

以下の全ての条件を満たす学生のみ、「博物館実習」を履修できます。
a.『学芸員課程登録』をしていて、3年次までに履修しておくべき学芸員課程科目すべてを履修した、あるいは履修中の4年生(対象科目:「博物館実習」以外の学芸員課程科目すべて)
※個別実習については、履修状況によって参加条件が異なります。
b.3年次の11月〜12月頃に行われる博物館実習ガイダンスに出席し、希望する個別実習の申込書類を所定の期限内に提出した学生

「博物館実習」の内容

「博物館実習」は、次の内容となります。
①前期の通常授業(原則、3年次後期に履修する博物館資料論の担当教員の授業を選択します)
②年間6回の博物館見学 (全員参加)
③個別実習 (以下のa~cいずれか1つへの参加)
a.館務実習、b.海外研修、c.県外研修

「博物館見学」の内容

年6回(前期3回、後期3回)、主に愛知県内の美術館・博物館に集合し、全員で見学します。
見学後、各館の特徴や企画展の内容に応じたレポートを提出します。

過去に「博物館見学」で訪れた博物館・美術館(例)
・愛知県陶磁美術館
・愛知県美術館
・徳川美術館
・トヨタ産業技術記念館
・名古屋市博物館
・名古屋市美術館

「館務実習」の内容

主に夏休みを中心に、希望する博物館で、学芸員の指導を受けながら実際の博物館の仕事を学びます。
受入先の制限から、20〜25人定員となります。
原則として、各自の居住地・帰省先等にある美術館・博物館で実習を行います。
各館で申込方法、実習日時、期間、内容、実習費(無料・有料)、実習可能人数は異なります。
特定の館に対する実習希望者が、受入人数を超過した場合、選抜を行います。
実習館の受入決定後の辞退は認められません。また、やむを得ない事情でない限り、欠席は認められません。
館務実習中、実習記録簿を記入し、実習館へ提出します。

過去の「館務実習」受入先の博物館・美術館(例)
・愛知県陶磁美術館
・熱田神宮宝物館
・金沢21世紀美術館
・徳川美術館
・トヨタ産業技術記念館
・豊田市美術館
・名古屋市博物館
・博物館明治村
・古川美術館

「海外研修」の内容

海外の代表的・先進的な博物館や美術館、世界遺産を巡り、国や歴史・文化による違いを体感し、学習します。
約10日間程度の研修で、団体旅行として行動となるため、30人を上限としています。
上限を超えた場合は選抜を行います。なお、海外情勢や希望人数が少ない場合等には中止になることがあります。
旅行代金は実費となります。(参加人数と円相場によって変動あり。)
申込書を提出後の変更は認められません。また、やむを得ない事情でない限り欠席は認められません。
帰国後、課題に沿ったレポートを提出します。

過去の「海外研修」の行き先(例)
・ローマ、フィレンツェ、ヴェニス、ミラノ、ミュンヘン
・ロンドン、オックスフォード、パリ
・ボストン、ニューヨーク、ワシントンD.C.
・北京、上海、台北

「県外研修」の内容

愛知県周辺の特色ある博物館を見学し、知見を広めます。
研修参加者全員で集合し、バスで県外の美術館・博物館へ移動します。
この他、各自で美術館、博物館を2館見学し、課題に沿ったレポートを合わせて3点提出します。

過去に「県外研修」で訪れた博物館・美術館(例)
・静岡県立美術館、静岡市立登呂博物館(静岡県)
・四日市市立博物館、四日市公害と環境未来館、三重県総合博物館(三重県)
・岐阜県現代陶芸美術館、土岐市美濃陶磁歴史館、織部の里公園、中山道広重美術館(岐阜県)
・滋賀県立琵琶湖博物館、滋賀県立陶芸の森、MIHO MUSEUM(滋賀県)
・国立民族学博物館(大阪府)

履修の支援

教職・司書・学芸員教育センターでは図書・DVD・実物資料を用意して自主的な学習の支援をしています。わからないことや困ったことがあれば気軽に相談してください。

また、本学の学生は、徳川美術館、名古屋市博物館、名古屋市美術館に学生証の提示で入館できます。「百聞は一見に如かず」と言いますから、気軽に博物館や美術館に足を運んで、楽しみ、学んでください。