報告

2018年07月11日

国文学会研究旅行

国文学会研究旅行

2018年6月9日(土)福井県小浜市(若狭神宮寺、鵜の瀬、明通寺)

歴史ある若狭の土地で、フィールドワークを実施。
文学への追求や仏教に触れる貴重な経験をしました。

 2018年6月9日(土)、国文学科の有志メンバーが国文学会主催の研究旅行に出かけました。今回訪れた福井県小浜市(旧若狭国)は、万葉集で詠われた「後瀬山」や「青葉山」をはじめ、平安時代に制定された格式「延喜式」において、皇族が食す「御贄」を納める国として記されるなど、文学にゆかりのある地として有名です。中でも歴史ある「若狭神宮寺」「鵜の瀬」「明通寺」を巡り、学生は見聞を広めました。

国文学会研究旅行

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 最初に訪れた「若狭神宮寺」は、毎年3月2日に行われる神事「お水送り」が有名な由緒ある古寺。「お水送り」は、奈良県・東大寺二月堂の本尊に供える"御香水"と呼ばれる水を送るための儀式です。ここでは、住職から若狭神宮寺の歴史をはじめ、明治時代の廃仏毀釈によって神宮寺が少なくなり、世の中で神宮寺を認知している人が減っているといったお話を伺いました。学生は、古き良き日本の文化や歴史などを、後世に伝えることが重要だと感じたようです。

国文学会研究旅行

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 続いて訪れたのは、若狭神宮寺で祈祷を受けた御香水が流れる「鵜の瀬」。この地を流れる遠敷川に御香水を流すと、地下を潜って東大寺まで運ばれると伝えられています。学生は、名水百選にも選ばれた遠敷川の澄みきった水に触れて自然を満喫するなど、長旅の疲れを癒し、学生同士の交流を図りました。

国文学会研究旅行

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 最後に学生は、本堂と三重塔が国宝指定されている「明通寺」を訪れ、住職から仏教の教えを学びました。自利だけでなく、利他を考えることや、欲をできる限り小さく持ち、それ以上を欲しがらないという仏教の精神を教わり、「今後の人生を見直す良い機会になった」などと、学生同士で意見を交わしました。このように、今回の研究旅行で学生は、文学の理解を深めるとともに、精神的に成長する刺激を受けたことでしょう。