成長
2013年03月20日
任天堂DSソフト『99のなみだ』のシナリオ制作が新たな力に!

vol.12

学生時代から監督、脚本、撮影など、映像制作に夢中!
今回、DSソフト『99のなみだ』にシナリオが採用されました。
株式会社バンダイナムコゲームスから、ニンテンドーDSソフト『99のなみだ』が6月5日に発売されました。このソフトには200を超えるショートストーリーが収録されており、そのなかの6本を私が執筆しています。「99のなみだ」というタイトルが示しているように、内容は、各人の"泣きのツボ"を涙の店のマスターが会話を通して診断し、"ナミダノモト"を処方してくれるというもので、泣いて(涙で)こころをスッキリ洗浄するというコンセプトです。私が書いたのは、「VENETIAN GLASS べネチアングラス」「私の二枚の表彰状」「お姉ちゃんって呼ばれた日」「赤い目薬」「ヒマワリ、夏の夜空に咲いて」「マロ」の6作品。うち5作品がソフトに収録されています。1本10分ほどの物語です。
昔は小説家になりたいと思ったこともありましたが、大学2年のときにクリエイティブなことをしたいという気持ちが高まり、映画制作をすることにしました。1回だけの思い出づくりにしようとスタートしましたが、大学祭で上映したら思いのほか評判が良くて、3年のときにはサークルをつくって本格的に活動を開始しました。監督、脚本、撮影、編集など、出演以外のすべてを手がけましたから、とても大変でしたが、その分だけ達成感がありましたね。一緒に楽しんでくれた友人がいたこと、大学の設備を使って制作ができ上映環境もあったことが大きなメリットでした。愛知淑徳大学を卒業後は、映像関係について勉強を続けたいと思い日活芸術学院に進みました。
『99のなみだ』に採用された「VENETIAN GLASS べネチアングラス」という物語は、大学3年のときにシナリオを書き、すでに映像化していました。「VENETIAN GLASS べネチアングラス」と「私の二枚の表彰状」の2本を応募したところ採用が決まり、もっと書いてほしいということで、さらに4本書き上げました。シナリオをほめられたことが励みになりましたし、こんな話が欲しいという要望に応えながらシナリオを書くという新しい経験ができたことが力になったと思います。
私の書くものは、全部女の子の口調であるところが特徴です。大学では制作を一緒にしてくれる人も見る人も女の子が多かったので、きっと慣れているのでしょう。女の子を主人公にしたシナリオが得意です。『99のなみだ』では、男が書いたとは思えないと言われましたし、私自身、女の子を主人公にした方が早く書けます。
大学時代から制作を続け、これまで映像関係ではさまざまな賞を受賞しています。作品は多くの人に見てもらって本当の「作品」になり、見せれば見せるほど上手くなると思っています。創作ということでは、言葉を大切にしながら気持ちを表現する短歌も好きですね。これまでの受賞は制作の励みにもなりますし、これからも機会があれば挑戦するつもりです。現在は、これまでの経験を生かして映像の世界で活躍することを目指して就職活動中です。もっといろいろなことを吸収して成長し、頑張っていきたいと思います。
2008年7月 取材