成長

2013年03月20日

子どもたちの「自分らしさ」を、大切に育んでいきたい。

vol.24

文学部 教育学科 OG

小学校教員として、子どもたちと一緒に成長しています。

クラスを盛り上げる元気な子、何事にもまじめに取り組む子、大人っぽいクールな子...。私が担任している小学校3年生のクラスには、いろんな個性が集まっています。そんな子どもたちの姿を見ていて、一人ひとり"違う"からこそお互いに学び合うことができ、一緒に成長していくことができるのだと感じています。小学校教員として働き始めて約半年、がむしゃらに突き進んできて、ようやく一人ひとりと向き合えるようになってきました。今は新米の教員として、学年主任や先輩の先生方をよく見て、子どもたちとの接し方や指導方法などを学び取っています。さらに、初任者研修の一環で先輩の先生がおこなう模範授業を参観し、授業の進め方や子どもたちの学習意欲の引き出し方などを参考にしながら"授業力"も鍛えています。その礎となっているのが、愛知淑徳大学 文学部 教育学科で身につけた知識、培った力やマインドです。
もともと私は「絶対に教員になる!」と意気込んでいたわけではなく、「学校が好き」「人が好き」「先生という職業に憧れる」「人と関わる仕事に就きたい」といった思いから教育学科に進学しました。1年次から学校教育体験で子どもたちと触れ合うなど、実践的な授業やプログラムが充実した環境で4年間、仲間と刺激し合いながら学びを深め、教職の道をめざす意志を固めていきました。教員になろうと決意したのは、3年次の教育実習がきっかけです。1カ月間、いろんな個性を持つ子どもたちと出会い、一人ひとりの成長を後押しできる教職の魅力を改めて知りました。以来、長久手市の小学校でのボランティアに継続して取り組み、子どもたちと触れ合う経験を積み重ね、教員採用試験への意欲も高めていきました。

教育学科で培った力を活かし、一人ひとりと向き合っていきたい。


 大学時代での最も大きな出来事は、恩師である冨安玲子先生との出会いです。私は教員になったら、子どもたちの学力を伸ばすだけではなく、思いやりの心も育み、人として大切なことを伝えたいと考えていたため、冨安先生の教育心理学や教育相談の授業に興味を持ち受講し、3年次からは、あたたかな人柄にも惹かれて、冨安先生のゼミへ。カウンセリング技法を学び、さらに教育相談の専門書を読んで、仲間と不登校などの子どもの事例を検討したりしました。相手の意見を聞き、自分の考えを伝えることを繰り返しおこないました。それらは、教員採用試験の集団討論や面接にも役立ちました。そして冨安先生に教えていただいた「子どもたちの思いを、耳、目、心で聴こう」という姿勢は、教員としての私の軸になっています。冨安先生をはじめ教育学科の先生方、互いに切磋琢磨した仲間と共に過ごした学生生活は、文学部の理念である「人間探究」そのものであり、子どもたち一人ひとりに寄り添うことのできる力や心を培う日々だったと思っています。
また、教員採用試験対策としては、学内の講座や模擬試験を活用し、ゼミの仲間と面接練習をおこないました。教育学科で身につけた知識や力を発揮できたからこそ、愛知県の教員採用試験に合格し、教員への道を拓くことができたのだと感じています。
今後、愛知淑徳大学の理念「違いを共に生きる」を教育現場で実践し、子どもたち一人ひとりときちんと向き合える教員をめざします。教育学科への進学を考えている高校生、そして後輩の皆さんも、視野を広く持って何事にもチャレンジし、自分らしい道へ突き進んでほしいと願っています。

2012年9月 取材