成長

2013年12月02日

言語聴覚士として学び続け、患者さまの「自立」を支えたい。

vol.30

医療福祉学部(現・健康医療科学部) 医療貢献学科 言語聴覚学専攻

「ことばの先生」への興味をきっかけに、医療の道へと一歩を踏み出しました。

私が言語聴覚士を知ったのは、小中学生の頃でした。ことばに障がいのあったクラスメイトが、「ことばの先生=言語聴覚士」のサポートを受けてコミュニケーション能力を高め、表情も明るく変化していったのです。この出来事は、とても印象深く私の心に残りました。そして高校時代、「人の力になる仕事に就きたい」と将来の進路を真剣に考えたとき、まっさきに思い浮かんだのが、言語聴覚士。子どもの頃に抱いた興味を現実の目標に変え、医療貢献学科言語聴覚学専攻への進学を決意しました。
在学中は、授業で学んだ専門知識・技術を学外実習で実践し、正確に検査して症状を的確に把握することはもちろん、患者さま一人ひとりの気持ちも汲み取って訓練をおこなうことの大切さを学びました。また、同じ目標に向かう仲間や尊敬できる先生方と出会えたことも、言語聴覚学専攻で得たかけがえのない私の財産です。先生方の熱心なご指導のもと、仲間と互いに刺激し合い、学び合ったからこそ、言語聴覚士になるという目標を果たすことができたと感謝しています。

モットーは、「一生勉強」。
言語聴覚士として学び、向上し続けたい。


 現在は、岐阜県総合医療センター 総合リハビリテーションセンターで、言語聴覚士として働いています。かつてクラスメイトを支えた「ことばの先生」のように、私も多くの患者さまの笑顔に貢献できるよう努めています。特に、失語症や高次脳機能障がいの患者さまを支援する上で大切にしているのが、患者さまご自身が何を必要としているか、それをどう自立生活につなげるかという視点。これは、大学4年間で培われたものです。言語聴覚学専攻の先生方に教えていただいた医療人としての基本を忘れず、患者さまの支援に全力を注いでいます。
言語聴覚士の仕事にやりがいを感じるのは、やはり患者さまが笑顔になる瞬間です。日々、患者さまの"できること"が増えていき、ご本人やご家族の皆さまと一緒に喜びを分かち合えることが、この上なく幸せだと感じています。「患者さまの力になりたい」。その思いが、言語聴覚士にとって何よりも大切であり、日々の業務やスキルアップへのモチベーションになります。患者さま一人ひとりの「自立」をよりよい形で実現できるよう、理学療法士、作業療法士の方々とも連携を強め、さまざまな角度からサポートしていきたいと思っています。
また、大学で得た専門知識を深め、新しい知識も吸収し続けたいと考え、岐阜県言語聴覚士会が主催する勉強会などに積極的に参加しています。「一生勉強」をモットーとして経験を積み重ね、患者さまが望む支援ができるよう常に上をめざし続けます。

2013年1月 取材