成長

2013年03月12日

リゾート開発への想いを、ホテル業へ。

vol.01

現代社会学部 現代社会学科 都市環境デザインコース OB

バトラーという仕事

私の担当業務は、バトラー。お客様の荷物を運んだり、チェックイン、チェックアウトのアシスタント業務を行うのはもちろん、お客様の部屋から何か連絡があった場合、真っ先に私達バトラーがかけつけます。ときには観光案内もしますし、ゲストの予約も取ることもある。実に多種多彩な業務があるんです。私自身、はじめはこの業務のことが理解できなかったのですが、要するに「サービスの直接窓口」という感じでしょうか。フロントよりもお客様に近いポジションにいますから、お客様との接触はどの部署よりも多いです。
この仕事のおもしろいところは、たとえ同じサービスを提供したとしても、お客様の反応がバラバラだということ。「これはいかがですか?」とおすすめしても、「いいですね」という方、「ふぅん」という方、いろいろです。お客様の個性を見分けてピッタリのものを提供するのは、何より経験が大事。この道何十年というベテランともなると、パッと見た感じでお客様に合わせたサービスができるのですが、1年程度の私ではまだまだですね...(苦笑)。毎日怒られたり、誉められたりの繰り返しです。
実は最初に出していた希望は、ハウスキーピングを中心とする客室係だったんです。しかし「人とどんどん接して、どんどんステップアップして欲しい」という上の意向で、バトラーに抜擢されました。期待をかけていただいているのは嬉しかったのですが、最初は不安感が大きく、どうなることかとヒヤヒヤで...。しかし「あんなにネガティブなやつがよくここまで!」と周りに言われるほど、この1年で変わったと思います。

都市づくり

学生時代は吉田ゼミでリゾート開発を研究していました。具体的には、ハウステンボスやディズニーランドなど、全国の有名テーマパークを中心とした「リゾート都市」の研究です。しかし、最近のリゾート地は調子がよくないところが多いですよね。経営破綻してしまうテーマパークが続々とあって...。どのテーマパークも、していることは決して間違っているわけではないんです。なのに、どうしてダメになってしまうんだろうなあ、とずっと疑問に思っていて。これがまた、研究するほどに「なぜ?」が深まっていくんです。
本来、ゼミの吉田先生の専門は「建築設計」。でも吉田ゼミは、本当に枠がなくて、自由に研究させてもらえるところでした。私はリゾート開発でしたし、友人は石の建築についてものすごく詳しくやっていましたし、リフォーム関係の人もいたかな? とにかく、幅広かったです。ゼミが決まっていきなり最初に「さあ、なにがしたい?」って聞かれて、そんなに自由でいいのかとこちらがビックリしたくらいです(笑)。
自分の考えていたことが思う存分に研究できて、毎日楽しくて楽しくてしょうがなかったです。中には自分の研究テーマが決まらず「何しよう何しよう」って焦っていた人もいましたが、私は本当に吉田先生に感謝しています。
就職先に沖縄を選んだのも、ゼミの旅行で沖縄に来たことが大きかったですね。当時私は沖縄のリゾートを研究していたもんだから、「沖縄行ってみようぜ、ちょっと行ってみようぜ」って、まわりに常々言っていたんです。そしたらだんだん話が大きくなってきて、吉田先生もご一緒いただくことになって...。貴重な体験をたくさんしました。
ゼミを通じて最終的に見えた結論は、「自分が現場で働いて変えていこう!」ということでした。ホテル業、バトラーという仕事を通じて、沖縄のリゾートを変える力になれたらと思います。

なぜ、愛知淑徳大学? なぜ、現代社会学部?

 中学高校時代は、漠然と「建築」を志望してました。ただ、建物というよりは、その建物の中にいる人まで含めた「器」に興味があることがだんだん分かってきて、自分の進む道は建築学科ではないなと気がついたんです。だから、現代社会学部を選びました。建築というと理系的だったり、土木分野が中心だったり、またはアート志向だったりするんですけど、ここは「都市づくり」という視点から建築を考えられるので、自分向きだなと思ったんです。また、建築だけでなく、メディアやフィールドワークについて学べるところも理想的でした。
在学中は学内の講座を受けて、国内旅行主任者の資格も取りました。建築をやりながらこれを取るっていうのは、まわりから見たら「何やってんの?」という感じなんですけど、自分としてはごく自然なことでした。旅行者が満足して帰るためには、航空会社と旅行エージェントとホテルがもっともっと密接して連携をとらなければならないと思っていましたから。それがいま、こうしてホテル業に携わっているわけで、道は一続きになっていることを実感します。
部活動はソフトテニス部に所属していました。入部当時はなんと、女子の中に男子が一人!(笑い)。それまでもずっとソフトテニスをやっていたので、大学でも続けようと思っていたんですが、いざ入学したら男子部がなかったんですよ。で、少し迷いましたが、愛知淑徳高校ってソフトテニスが全国でも非常に強いんです。なので、女子であってもレベル的には遜色なくやれるのでは?と思い、入部させてもらいました。強かったので、本当に楽しかったですよ。