交流

2021年01月06日

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

2020年12月13日(日) 愛知学院大学 名城公園キャンパス

学生たちが企業との協働プロジェクトに挑戦。
持続可能な未来に向けて、環境課題の解決策を提案しました。

 愛知県では2015年より「かがやけ☆あいちサスティナ研究所」を実施しています。これは持続可能な社会を実現するために、将来を担う人材育成を目的とした愛知県独自のプロジェクトです。未来のあいちの担い手となる大学生が、グローバルな視点のもと、継続的なエコアクションの実践をめざします。愛知県の大村秀章知事が所長、大学生が研究員となって、パートナー企業から提示された環境課題の解決策を考えます。6年目となる今年は大学生40名が参加。学生たちは10チームに分かれて、今年8月から現場での調査や企業担当者とのディスカッションを通して解決策を検討しました。

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

 12月13日(日)には、成果発表会が愛知学院大学 名城公園キャンパスで開催され、約4か月間にわたる取り組みの成果を報告。ここでは本学の1年生3名が参加した3チームの発表内容をご紹介します。

本学の成果発表の様子

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

パートナー企業:凸版印刷株式会社
課題:凸版印刷のリソースを活用してサスティナブルな社会に貢献する「食品ロスの削減」施策を検討せよ
解決策:トッパンダと一緒にサスティナぶる!~美味しい未来をつくろう~

 交流文化学部1年の本田早伽さんが参加したチームは、食品ロスに対する意識改革を目的に、食品ロス啓発キャラクター「トッパンダ」を開発。全国の小学校へトッパンダが出張またはオンラインで、食品ロスに関する授業をするという企画を立ち上げました。授業では紙芝居や映像教材の他、現地にいるかのような感覚で遠隔体験ができる凸版印刷株式会社のIOA技術を活用。生産現場とリアルタイムでつながることができる授業を考案しました。さらに、子どもたちに食品ロスに関するミニポスターを制作してもらい、それを凸版印刷株式会社が編集・印刷し、商業施設などに展示。凸版印刷株式会社が提供するデジタルチラシアプリにも掲載し、多くの人への食品ロス啓発を図ります。学習後には子どもたちにトッパンダ特製食品ロス削減ブックをプレゼントし、家族で食品ロス削減に取り組めるように工夫しました。

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

パートナー企業:三井不動産商業マネジメント株式会社
課題:ららぽーと名古屋みなとアクルスのSDGs発信地としての魅力・価値向上策を検討せよ
解決策:#らら防災‐愛∞

 交流文化学部1年の浅香希実さんが参加したチームでは、まずららぽーと名古屋みなとアクルスの強みと弱み、その背景にある社会的な現状を分析。強みは周辺に生活に必要な施設が集まっていること、弱みは南海トラフ地震が起こった際に津波のリスクがあることと分析しました。さらに一人暮らしの高齢者が増加している現状を踏まえて、防災に大切となる自助・共助・公助のうち、共助に着目。ららぽーと名古屋みなとアクルスを拠点に、地域のつながりを強める防災プロジェクトを提案しました。このプロジェクトのコンテンツのひとつは、みなと防災実行委員会の設立。ららぽーと名古屋みなとアクルスが中心となり、周辺の団体や企業と連携を強めて、地域の防災意識を向上させます。2つ目は「〇〇愛∞」を合言葉に防災イベントを展開すること。みなと防災実行員会を中心に地域を巻き込んだイベントを展開し、自助・共助・公助それぞれの役割が果たせるよう新たなしくみを創出することを提案しました。

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

パートナー企業:株式会社メニコン
課題:「地球に優しい」メニコンの環境ビジネスを提案せよ
解決策:「Eye愛傘」ずっと輝く瞳に

 交流文化学部1年の數馬鈴菜さんが参加したチームは、コンタクトレンズ製造の過程で使用される大量のプラスチック型に着目。現在はリサイクル業者を通して再資源化されていますが、目に見える形で活用されていません。この現状を踏まえ、廃棄プラスチックと、さらに世界的な問題となっている食品ロスを合わせて有効活用するプランを考案。バイオマスプラスチックにリサイクルし、日傘をつくることを提案しました。このオリジナルの日傘の効果として、紫外線は目に悪影響があるということを発信できること。そして日傘の女性的なイメージを払拭し、日傘における性別的な不平等の解消につながることを提言しました。食品ロスについては株式会社敷島製パンとの協力を実現。将来的に食品ロスから植物由来100パーセントのバイオプラスチックを生成することで、ゆくゆくは廃棄される日傘もリサイクルにつなげる事業を考えました。

かがやけ☆あいちサスティナ研究所 成果発表会2020

 この提案は観客の投票により多数の票を獲得し、オーディエンス賞を受賞。審査員から「中身もよく練られていましたが、舞台度胸が素晴らしかった。プレゼンテーション力が、特に会場の皆さんに評価されたのではないかと思います」と評価いただきました。