交流

2023年01月12日

ジェンダー・女性学研究所×名古屋西高校 オンライン対談

ジェンダー・女性学研究所×名古屋西高校 オンライン対談

2022年11月11日(金)長久手キャンパス ジェンダー女性学研究所

「制服を選択制にしよう」という
名古屋西高校の学生たちからの提案について
Q&A方式でコミュニケーションしました。

 ジェンダー・女性学研究所は性差による差別や人権侵害について情報を収集、教育、研究し、男女共同参画社会の実現のために貢献することを目的としている研究施設です。学生たちは、ジェンダーや人権に関する活動に積極的に参加し、ジェンダー教育や女性学についての理解を深めています。
 今回、当研究所に名古屋西高校からジェンダー平等についての意見を伺いたいという依頼がありました。名古屋西高校は授業の一環としてジェンダーについて学んでいることもあり、関心が高いことから今回の依頼につながったのでしょう。今回のテーマは「制服を選択制にしよう」です。高校生たちはジェンダー平等が叫ばれている現代において、トランスジェンダーの方でも着たい服を着られるように、学校の制服も選択制にするという考えが広まってほしいと考えています。この主張に対して当研究所と名古屋西高校をオンラインで結び、コミュニケーションを取りました。

ジェンダー・女性学研究所×名古屋西高校 オンライン対談

ジェンダー・女性学研究所×名古屋西高校 オンライン対談

 当日は、この日はテーマに沿ってQ&A方式で進められました。高校生たちからは制服を選択制にすることについて5つの質問が投げかけられ、それに当研究所の所長や学生たちが答えるというもの。特に印象的だったのは「誰もが周りの目を気にせず、着たい制服で過ごすためにはどうするべきか?」についての回答。それは「そもそも制服はその学校の生徒であることを証明するもの。何種類ものデザインから選べるのであれば、それは私服を着ることと大差ありません。そのため、制服を選べるようにするのではなく、性差などに左右されない1つの制服を作るべき」と回答。これには高校生の皆さんも納得していたようです。その後、学生たちが考えたジェンダーフリーの制服デザインを披露するシーンもあり、高校生たちからは「こんな制服なら着てみたい」との声も。また「ジェンダー平等について私たちはどのような姿勢で行動すればいいのか?」については「まず関心を持つことが大切。そして違いを理解すること。性差ではなく、個を見ることが大事」とアドバイスしました。
 わずか30分の短い時間でしたが、高校生たちからは「いまは昔とは違うので、価値観をあらため、ジェンダー平等は当たり前の考え方になればいいと思った」、「違いを否定せず、受け入れることが大切だと感じた」など、さまざまな感想を述べてくれました。

 最後に所長からは「高校生のときはあまりジェンダーを意識しないと思いますが、これから就職活動を経験していくなかで、性差による違和感を覚えるようになるでしょう。いま学んでいる知識はそのときに役立つはずなので、これからも理解を深めてほしい」と締めくくりました。

ジェンダー・女性学研究所×名古屋西高校 オンライン対談