交流

2023年07月27日

ジェンダー・⼥性学研究所 愛知工業大学名電高校との交流会

2023年6月12日(月)愛知工業大学名電高等学校会議室

ジェンダー・女性学研究所の先生と学生が
愛知工業大学名電高等学校の生徒会の皆さんと
交流会をおこないました。

 6月12日(月)、愛知工業大学名電高等学校にて、ジェンダー・女性学研究所との交流会がおこなわれました。この交流会に集まっていただいたのは、生徒会のメンバー5名。会の冒頭で荻原校長から「ジェンダーはいま世の中で関心の高い分野です。生徒会の皆さんも興味があると思いますので、この機会に学んでほしい」とご挨拶をいただきました。

 校長の挨拶に引き続き、ステレオリムーブ課の学生2名から、ジェンダーレス制服プロジェクトについて紹介がありました。ジェンダーレス制服とは昨年、長久手中学校が制服を変更することをきっかけに学生たちが「本当のジェンダーレス制服とは何か? 実際に自分たちでもつくってみよう」と思い、立ち上がったプロジェクトです。実際に中学校に調査・取材に行き、その内容を参考に制服のコンセプトを10案作成。本校の大学生400人にアンケートを実施し、3案に絞り込みました。このような経緯を説明した後、生徒会の皆さんにもどの案が好印象か、その理由は何かをヒアリングしていきました。

 愛知工業大学名電高等学校でも、6月から初めて制服にポロシャツを導入。その経緯を聞きながら、学生の皆さんに制服に対する意識を質問しました。「男子でもスカートを履いてみたいという気持ちはある」など、本音の意見もいただきました。また「女子はスラックスを履けるのに、男子は申請を出さないとスカートを履けない」ことに対し、疑問に思う学生もいました。

 その後、制服についてのざっくばらんな会話が展開。制服で重要視することは? 制服についての不満は? そもそも制服自体が必要? など根本的な部分にまで話が及びました。中でも生徒会の学生から「至学館高校では1日だけ私服が許される日があり、私腹を着るためには募金をする決まりになっている。ずっと私服は嫌だけど、1日だけ私服が着られるならいいと思う」という興味深い意見もありました。
 生徒会の皆さんが考える制服は、着やすさや動きやすさ、温度調節のしやすさなどの機能面とデザイン面が両立したものであること。保護者の観点からは、洗濯などがしやすいこと、価格が安いことなどの要望があるとのこと。その上でさらにジェンダーレスな要素を盛り込まなければならないと考えると、あらためて理想的な制服をつくる難しさを実感しました。
 最後に荻原校長から「最近は街中でもジェンダーレスなファッションをよく見かける。そのような流れを考えるとジェンダーレス制服の実現も遠い未来の話ではない。そのようなことを実感できるよい機会となりました」と挨拶し、会を締めくくりました。

■中日新聞に活動の様子が紹介されました。
2023年7月6日(木)朝刊 「性別関係なく着られる制服」>