交流

2023年09月05日

名古屋土曜学習プログラム

2023年6月10日(土)名古屋市立荒子小学校

小学生を対象とした学習イベントに学生が参加。
子どもたち一人ひとりに向き合い、全員に笑顔をもたらしました。

 名古屋市では小学生を対象とした学習イベント「名古屋土曜学習プログラム」を実施しており、地域、保護者、外部人材、民間事業者などの協力のもと、児童に多様な体験を提供しています。年に数回、本学の学生もサポートスタッフとして参加しており、6月10日のプログラムでは教育学科の学生たちが荒子小学校を訪れました。ペットボトルのキャップや紙コップといった身近なモノを用いた遊びを提案し、子どもたちの好奇心や想像力を刺激しました。

 当日は約30名の1年生~3年生の児童が参加。まず教育学科の加藤智先生が本プログラムについて簡単に説明し、その後学生たちが大量のペットボトルキャップが入った大きなバケツを持ってきました。体育館の中央でバケツを裏返し、数えきれないほどのペットボトルのキャップが床に散らばると、子どもたちは大盛り上がり。加藤先生が「投げないこと、走らないこと、体育館を広く使うこと」の3点を注意事項として説明したあと、活動がスタート。子どもたちはたくさんのキャップを積み上げたり並べたりして、家や迷路、キャラクターの絵や文字などを作成。色を統一したり、とにかく高く積み上げようとしたりと、遊び方にもそれぞれの個性が表れていました。学生たちは遊びをサポートしながらも、子どもたちが1カ所に集まらないように誘導し、ひとりで遊んでいる子には声をかけるようにするなど、皆が安心して楽しめるように行動していました。

 最後に学生と一緒に後片付けをして前半が終了。水分補給やトイレのために10分ほどの休憩を挟んだ後、10,000個もの紙コップを使って遊ぶ後半が始まりました。子どもたちの遊び方はさまざまで、とにかく高く積み上げていく子もいれば、城や町を作ったり、学生の周りを紙コップで囲んでしまったりなど、ユニークな遊びが多く見られました。なかには学生の身長よりも高く積み上げて、高さ2m以上の大作を作り上げる子も。残念ながら積み上げる途中で崩れてしまうこともありましたが、それでも子どもたちは楽しそうな様子で再挑戦していました。学生の子どもたちに対する接し方もそれぞれで、子どもたちの自主性を尊重してサポートに徹する人もいれば、並べ方を提案する学生も。教員を目指す学生たちが、児童一人ひとりと向き合ってコミュニケーションをとっていました。

 大きな盛り上がりを見せた後半もトラブルなく無事に終了。加藤先生から「楽しかったですか」と聞かれた子どもたちは、大きな声で「楽しかった」と返事しました。それを聞いた学生たちは安心感と達成感に満ちた表情を浮かべていました。また、本プログラムに参加した学生について加藤先生は「学生たちは自分で子どもたちと触れ合う機会を見つけるのは難しいので、児童と接する機会を提供できたことは嬉しく思います。また、実際に彼らが主体的に子どもたちと接する様子を見て、彼らの子どもへの想いを確認できました」と、振り返りました。
 子どもたち全体の様子を確認しながらも、一人ひとりに寄り添うことが求められた今回の土曜学習プログラム。実際に子どもたちに笑顔をもたらした経験は、教員を目指すうえで大きな自信とモチベーションにつながったことでしょう。本学では今後も実践的な学習の機会を提供し、学生の成長をサポートしていきます。

学生コメント

文学部教育学科2年 塚本真由さん

 今回の活動では子どもたちに笑顔で話しかけて不安を感じさせないことと、子どもたちと向き合うことを意識して取り組みました。ひとりで寂しそうにしている子がいたら、「私と友達になろう」と声を掛けて一緒に遊びました。そして、他の子たちとの関係性も深めるように努めました。
 子どもたちは一人ひとり興味が異なり、こちらの思うような反応が得られなかったり、些細なことで心の距離が離れてしまったりします。そのため、子どもたちの目線に立って、何事にも一緒に楽しむ姿勢が重要であることを改めて学びました。これからも子どもたち一人ひとりが安心して学べる環境を作ることを目指して、子どもたちと関わる経験を積んでいきたいと思います。