交流
2024年08月22日
2024年度CCCチャレンジファンド 公開コンペ
2024年度 地域・ボランティア活動 展示会・講演会・発表会
2024年6月22日(土) 星が丘キャンパス5号館1階アクティブ・ラーニングスタジオ
後援会からサポートを得るための公開コンペを実施。
11の学生団体が1年間の活動計画と活動にかける思いを伝えました。
本学の「コミュニティ・コラボレーションセンター(以下、CCC)」は、学生にボランティア活動を紹介し、学生と地域社会をつなぐ架け橋としての役割を担っています。学生たちはボランティア活動を通して、自主性や環境への意識を高め、社会で役立つスキルを身につけていきます。そんな学生たちの活動を支援するため、CCCは「チャレンジファンド」を制定。活動実績や今後の活動方針などについて学生たちが先生方に発表するコンペを実施し、採択された学生団体に地域貢献活動に必要な諸経費を助成しています。
2024年6月22日(土)に実施されたコンペでは計11団体が参加し、各団体が地域の課題や具体的な活動予定、将来の展望などについて語りました。
以下では、各団体の報告内容をダイジェストで紹介します。
どんぐり/長久手の魅力拡散プロジェクト
2022年、長久手市ではジブリパークがオープンしたことで、女性を中心に観光客が増加しましたが、ジブリパーク以外の観光地への集客が課題となっていました。学生団体「どんぐり」は、より多くの人に長久手市を好きになってもらい、ジブリパークだけでなく市内の他のスポットにも立ち寄ってもらうことを目的に活動しています。クイズラリーを実施したり、SNSを活用したりすることで、長久手市内のスポットの魅力を発信し、各観光地の認知度向上や集客につなげたいと、具体的な展望を活動に対する熱い思いとともに先生方に伝えました。
コミュカフェ/コミュカフェという「タネ」からつながりという「花」を咲かせようプロジェクト
特別養護老人ホームとケアハウスでレクリエーションをおこない、地域住民や施設利用者との交流のきっかけづくりに励む「コミュカフェ」。各施設でコミュニケーションを促すことで、施設利用者の健康状態を把握しやすくしたり、認知症対策につなげています。前年度は切り紙を使った福笑いやペットボトルによる楽器制作などで交流を図っていましたが、今年度は「利用者に芸術品づくりを通して、やりがいを見つけてもらいたい」と、新たな目標を掲げました。
そとそと/覗いてみりん!豊田市とジビエの魅力
「そとそと」はイベントやSNSを通して、豊田市とジビエの魅力発信に尽力する学生団体です。豊田市は香嵐渓をはじめとした紅葉シーズンが人気ですが、それゆえに秋ごろになると人が集まりすぎて渋滞などの問題が発生していました。また、野生鳥獣による農作物被害も深刻であり、駆除した害獣の9割は廃棄されているのが現状です。そこで学生たちは、紅葉以外の豊田市の魅力や害獣駆除に関する認知を高めるために、大学祭でパネル展示や地元の食材を使ったオリジナルお菓子の販売、ジビエ料理の提供などに取り組んでいます。2024年度は、団体メンバーの理解度向上とコミュニケーションの促進を兼ねて、豊田市やジビエに関する勉強会の機会を増やし、各メンバーがそれぞれの魅力を最大限に伝えられるような体制を目指しています。
チームわんわん/ワンアップ~介助犬のチカラ~
手足が不自由な方をサポートする介助犬の認知度向上を目指して、啓発活動を続けている「チームわんわん」。これまでは「参加者に楽しみながら介助犬について学んでもらうこと」をコンセプトに、大学祭や地域の児童遊園でクイズをはじめとしたレクリエーションを実施してきました。それらの活動を通して、介助犬への理解が少しずつ広がっていることを実感したようです。2024年度は大学祭や児童遊園での活動だけでなく、小学校で介助犬に関する授業などもおこなう予定と伝えました。先生からは「子どものころから介助犬について学んでもらうことで、介助犬や介助犬利用者に対する意識も変わると思うので、小学校での授業はすばらしい活動だと思います。ぜひ頑張っていただきたいです」と、エールを送っていただきました。
きらきら☆したら/伝えよう、きらきら輝くしたらの魅力
「きらきら☆したら」は、少子高齢化や伝統行事の担い手不足などの問題を抱える愛知県設楽町の人々と交流し、そこで学生たちが感じた魅力をイベントやSNSで発信しています。2022年度は地域外で魅力発信に励み、2023年度は地域の方々とのコミュニケーションを重視していましたが、2024年度は地域内外のどちらの活動にも力を入れていくことを明かしました。アンケートも積極的に実施し、イベント参加者の意見や感想を参考に、多くの人へ設楽町の良さを伝えるためのアイデアを考えていきます。
チームぴよどら/脱プラ!きっかけcafé
消費者にプラスチック問題についての理解を促し、脱プラを考えてもらうために活動しているのが「チームぴよどら」です。同団体は交流文化学部の林ゼミに所属する学生によって創設され、カフェを通じてプラスチック削減に興味を持ってもらえるような体験の提供を目指しています。第2回オープンキャンパスでトライアルとしてカフェを実施し、そこでプラスチック問題に関するプレゼンテーションやアンケートなどをおこないます。そして参加者の反応をもとに改善を加えながら、11月に本格的に実施する予定です。カフェでは、地元素材で作られた「三河 わ紅茶」を、サトウキビを搾った後の廃棄物で作られた「バガスカップ」に入れて提供します。学生たちは「脱プラ製品に実際に触れてもらうことでプラスチック問題を自分ごと化してほしい」と、カフェ企画のゴールを伝えて発表を終えました。
アミーゴ/子ども応援団体
学生団体「アミーゴ」は、外国にルーツを持つ日本在住の子どもたちをサポートしています。日本語を話すのが得意ではない子どもたちは周囲とコミュニケーションを取るのが難しく、日本語による勉強についていけないことで職業選択の幅も狭くなってしまうようです。そんな子どもたちに「日本語を学ぶことの楽しさ」に気づいてもらい、未来の選択肢を増やせるように、みんなで本を読む多読活動や日本語を使ったゲーム、自分の将来について考えてもらうためのドリームマップ制作などを実施しました。2024年度からは、学生たちによる夏休みの宿題のお手伝いや、子どもたちに自分の出身国に関する発表をしてもらうなど、さらに精力的に活動を続けていきたいと、意気込みを語りました。
Fsus4/音楽というコミュニケーションで1つになろう
「Fsus4(サスフォー)」は、地域のデイサービスセンターや障がい者支援施設で訪問演奏をおこなっている学生団体です。音楽を通じて高齢者や障がいを持つ方々の笑顔を増やし、地域とのつながりを深めるために活動しています。訪問した際は演奏するだけでなく、積極的に利用者とコミュニケーションを取り、施設利用者との関係性を構築するようにしています。今後は訪問以外のコミュニケーションとしてポストカードを作成したり、定期的に学習会を開催して施設や障がいについての理解を深めたいと、2024年度の活動方針を語りました。
エコのつぼみ/里山の恵みを次世代へ
愛知県美浜町の里山保全に努める「エコのつぼみ」が取り組んでいる社会課題は、放置竹林問題です。竹林を放置したままにしておくと生物多様性や景観などに影響を及ぼしますが、竹林整備の人材が足りていないのが現状です。この問題を解決するための第一歩として、エコのつぼみはワークショップやトワイライトスクールでの授業などをおこない、竹害についての認知を広めています。特に子どもたちは竹について学ぶ機会も少ないため、トワイライトスクールの先生や保護者の方からは「子どもが自然について学べるとても良い経験になりました」と嬉しい言葉をいただいています。今後はワークショップ参加者にアンケートを実施し、その結果から可視化した参加者の満足度や竹林に対する理解度を踏まえて、活動をさらに改善していきます。
らぶやお/子どもの居場所づくり
子どもの貧困問題に注目し、「子どもたちにバランスの良い食事や人と関わる機会を提供したい」という思いのもと、子どもたちの居場所づくりに取り組んでいるのが「らぶやお」です。NPO団体と連携しながら、県営住宅に住む子どもたちへのお弁当配りをサポートし、積極的に子どもたちとコミュニケーションを図ることで関係性構築に努めてきました。これまで継続的に活動してきたことで、少しずつですが子どもたちから信頼してもらえるようになったと話します。今後はお弁当配りに加えて「他団体の子ども食堂のサポートに挑戦するようです。この挑戦を通して、子ども食堂の運営方法や子どもたちとの接し方を学び、「将来的には自分たちで子ども食堂を開催したい」と今後の展望を語りました。
パスレル/食品ロスを前向きに取り組もう
最後に発表したのは、「フードロス削減」を目指して名古屋市と長久手市で活動する学生団体「パスレル」。「世界中で深刻な問題となっているフードロスを多くの人に自分ごととして捉えてもらい、生産者への感謝の気持ちを持ってほしい」という思いを胸に、子どもを対象にフードロス講座や調理実習などの企画を実施しています。発表の最後にパスレルの学生は「まだ団体としては3年目ですが、これまでの活動の改善点とこれからの伸びしろを踏まえながら、たくさんの人にフードロス問題について興味を持ってもらえるように啓発活動をしていきたいです」と、活動に対する熱い思いを先生方に伝えました。