交流
2025年03月12日
健康栄養学科×健康相談室 親子食育教室

2025年2月15日(土) 長久手キャンパス 国際交流会館(アイハウス)
「食」の楽しさや大切さを伝える食育イベントを、
管理栄養士志望の学生が主体となって開催しました。
管理栄養士を養成する食健康科学部 健康栄養学科と、健康分野での地域貢献に取り組む愛知淑徳大学健康相談室が2月15日(土)に「親子食育教室」を共催しました。このイベントは毎年開催されており、コロナ禍で一時休止となりましたが、昨年より再開し、ご好評をいただいております。今年度も、地域の小学校3・4年生と保護者の方々16組32名がご参加くださり、子ども向けの調理実習、保護者向けの講演会、親子揃っての試食会がおこなわれました。
会の主体は、健康栄養学科の学生有志による「健康栄養学会」を運営する、1〜3年生の計23名。6月頃から企画や準備に取り組んできました。子ども向け調理実習の献立作成では、栄養価はもちろん、子どもたちが安全に楽しく調理できる作業工程、彩り豊かな盛り付けなどにも配慮してスペシャルメニューをつくり上げました。さらに、食への興味を広げるレクリエーションや展示物も考案。日頃の学びを活かし、試行錯誤を重ねながら食育イベントを形にしていきました。
当日、学生たちは受付、テーブルセッティング、調理実習での講師や班ごとのサポーターなどに奮闘しながらも、子どもたちや保護者の方々と笑顔で交流してイベントは常に和やかに進行しました。
今年度のテーマは「和の味を楽しもう!ひな祭りメニュー」でした。調理実習では「みんなで巻き巻き!彩り寿司」「だし香る春のおすまし」「いちごのふわふわムース」という華やかな3品をつくりました。講師役の学生たちによる食材の説明や調理のデモンストレーションの後、子どもたちは4班にわかれ、お互いに協力し合って調理にチャレンジ。料理の楽しさや大変さを実感する時間となりました。
また、今回のテーマ「和」にちなみ、会場内には「だし名人になろう!」と題したパネルを掲示。かつお、こんぶ、にぼし、しいたけの4種類のだしについて、ワンポイント解説とともに実物も用意し、それぞれの香りを確かめてもらいました。子どもたちは和食の基本となるだしへの興味がわいたようで、目を輝かせていました。
保護者向け講演会では、人間情報学部教授 佐藤朝美先生が「デジタル時代における賢い『スマホ子育て』を考えてみませんか?」をテーマに特別講義をおこないました。教育工学、幼児教育、家族内コミュニケーション、学習環境デザインを専門とする佐藤先生は、子どもの知的好奇心を刺激するアプリを紹介しながら、子育てにおけるデジタルメディアの活用方法のヒントを伝えました。「ウェルビーイング(Well-being)、よりよく生きるための底力のひとつとなるのが、メディアリテラシーです。デジタルメディアを娯楽ではなく『知識を広げるもの』と認識し、お子様の教育に活用していただけたらと思います」とこれからの時代の社会やメディア、教育などについて佐藤先生が語ると、保護者の方々は真剣なまなざしで聴き入っていました。
講演会が終わり、間もなくすると各班のテーブルに子どもたちがつくったひな祭りメニューが並び始め、「いただきます!」の元気な声にあわせて試食会がスタート。子どもたちのキラキラした笑顔があふれて、みんなで一緒に食事を楽しむことの大切さも伝えることができました。
この試食会の時間には、フロア班の学生たちが食育レクリエーションを実施。和食やひな祭りに関するクイズを5問出題すると、子どもたちはテーブルに用意された札をあげて積極的に参加してくれ、食と栄養への関心を深めていました。
今年度の親子食育教室も盛況のうちに閉会となり、保護者の方は「子どもが料理を楽しめるように、学生の皆さんが細かいところまで配慮してくれて、とても素敵なイベントだと感じました。また来年も参加したいです」、子どもたちは「ニンジンの型抜きがおもしろかった!」「ムースの飾り付けが楽しかった!」といったコメントをお寄せくださいました。
学生たちにとって、食育について実践的に学びを深める機会となった親子食育教室。ここでの経験を今後の学修に活かし、多くの人の健康や笑顔を支える管理栄養士へと歩みを進めていくことでしょう。
参加学生のコメント
健康医療科学部* 健康栄養学科 3年
●調理班代表:伊東 明日香さん
●フロア班代表:平瀬 葵さん
(*現・食健康科学部 健康栄養学科)
今年度は2月開催ということで、ひな祭りにちなんだメニューにしようと考え、「和」をテーマに企画を練っていきました。前期から話し合いを重ね、調理班は子どもたちが安全に楽しく料理に取り組める工程などを考案し、フロア班は子どもたちの興味を引く食育レクリエーションや展示物を形にしました。1〜3年という学年が異なるメンバー同士、みんなで集まる時間の確保が難しかったのですが、よりよいイベントにしたいという思いを共有し、準備に励んだ日々でした。だからこそ、今日、子どもたちが楽しそうに料理する姿や、「おいしい!」という笑顔をたくさん見ることができて、とても嬉しく感じています。管理栄養士をめざす私たちにとって貴重な経験になったと感謝し、今後の授業や実習に役立てていきたいと思います。