交流

2025年03月25日

名古屋土曜学習プログラム「音と楽器の秘密を探る体験学習」

2025年2月8日(土) 名古屋市立極楽小学校

音楽の楽しさを感じながら、
音と楽器の秘密にも迫っていきました。

 2月8日(土)、愛知県名古屋市名東区にある名古屋市立極楽小学校の体育館で「名古屋土曜学習プログラム」がおこなわれました。これは名古屋市教育委員会が企画・立案するプログラムで、子どもたちの豊かな土曜日を実現するため、地域、外部人材、民間事業者などの協力を得て、体験を重視した学習を実施するものです。本学の学生は「土曜学習いきいきサポーター」として児童とのコミュニケーションを図りました。今回のテーマは「音と楽器の秘密を探る」。さまざまな遊びをい通して音を感じ、楽器の構造や音の出る仕組みを学んでいきます。

 体育館に集まったのは、33名の児童たち。最初に文学部 教育学科の白石朝子先生が今回の体験学習の主旨を説明し、学生が「トーンチャイム」という楽器で学校のチャイムを演奏。叩いて音を出す筒状の「ドレミパイプ」や「木琴」も披露し、どうして音の高低が出るのか、その違いを児童たちに考えてもらいました。

 長い楽器は低く、短い楽器は高い音が出るようだと気付いた児童たちに、白石先生は「ストロー笛」を作ってみようと呼びかけます。これは長さの異なるストローを階段状に並べ、つなげたもの。長いストローから短いストローに順番に息を吹きかけると、低い音から高い音へ変化する楽器です。児童たちはストロー笛の材料を受け取ると、真剣な表情で製作していました。

 休憩を挟み、次は学生2名が管楽器を持って登場。児童たちに「この楽器の名前はなーんだ?」とクイズを出します。児童たちは「トランペット!」と答えますが、正解は「サックス」。しかし、よく見るとサックスの大きさが違います。これも先ほどの復習。管の長さを紐を使って計測し、管の長い(大きい)サックスのほうが低い音が出ることを確認します。さらに木管楽器である「ファゴット」も登場。ファゴット奏者である田邊武士さんがファゴットの素材、構造などを説明してくださいました。白石先生のピアノに合わせ、実際に演奏も披露。「踊り明かそう」をはじめ、動物の鳴き声クイズも交え、計4曲を演奏。特に最後の「さんぽ(映画『となりのトトロ』のエンディングテーマ)」を演奏すると、児童たちは大喜び。曲に合わせて手話をあてる児童もおり、大いに盛り上がりました。

 単に音楽を楽しむだけでなく、音の高低の仕組みや楽器の構造なども伝えることができた今回の土曜学習プログラム。児童たちの記憶にしっかりと刻まれたことでしょう。

学生コメント

文学部教育学科4年
秋好 舞弥さん、菊池 真生さん

 今回は音楽を楽しむだけでなく、学びにつなげるのがポイントでした。それが「音の高低と楽器の大きさ(長さ)の関係性」です。サックスでは紐を使って管の長さを比較したことで、児童にもわかりやすかったと思います。小学生はそれほど多くの楽器に触れる機会がないので、興味津々でした。また、まったく音楽経験のない児童や音楽が苦手な児童もいます。そのような児童に対してどうすれば音楽に興味を持ってもらえるか。そんな課題も考えるきっかけになった土曜学習プログラムでした。