交流
2025年10月08日
CCC学生団体「tASUkeai」合同痴漢対応訓練

2025年6月18日(水)名古屋市交通局日進工場
CCC学生団体「tASUkeai」は、愛知県警察と連携し、6つの団体による合同痴漢訓練を開催。
訓練を通して、防犯意識が高められました。
本学のコミュニティ・コラボレーションセンター(CCC)の学生団体「tASUkeai」は、愛知警察署と連携した防犯の啓発活動に力を注いでいます。実際に起こっている犯罪を知り、適切な防犯対策を広めるために、小学生向けの体験型防犯教室をはじめ、防犯に関する動画制作などの幅広い活動を企画・実施しています。
2025年6月18日(水)には、名古屋市交通局日進工場に6つの団体が集まり、合同痴漢対応訓練に取り組みました。集まったのは、愛知警察署、名古屋市交通局、愛知県、名古屋市の4つの団体のほか、他大学の学生数名と、「tASUkeai」メンバーの宮川七海さんと木村眞那さん。訓練は、実際の電車内でおこなわれ、痴漢被害が発生した想定で「誰が、どう動くのか」をシミュレーションする内容です。
宮川さんと木村さんは、痴漢の目撃者役を担当。事前の共有は、「アイチポリス」という防犯アプリのインストールを促されたことと、通報する際の電話の仕方を伝えられたのみでした。誰が犯人役で誰が被害に遭うかもわからないまま、訓練がスタート。1回目の訓練では、宮川さんが痴漢を通報するため、実際に110番に電話をかけるところまでおこないました。木村さんは「急なことで頭が真っ白になって動けなくなった」と話し、現実の痴漢はいつどこで起こるか分からないと実感したようです。
2回目の訓練は、犯人と被害者役が共有された状態でおこなわれました。どこで何が起きるかわかっている状態では予想して動くことができ、2人とも1回目より、被害者を守る動きができていました。1回目に「動けなかった」と話していた木村さんは、率先して被害者を移動させて、席に座らせる動きを見せました。ただ、2回目は1回目と違って犯人が荒々しく声をあげていたため、「自分のなかでも『怖い』という気持ちが勝ってしまい、被害者への声かけはしていたけど、もっとできたらよかった」と宮川さんは話します。
また、事前にインストールしていた「アイチポリス」のアプリは、画面の文字や音で痴漢を知らせるものでしたが、訓練のなかで登場シーンはありませんでした。しかし「いざ目の前で痴漢が起きたとき、本当に声が出せるかはわからない。そういうときにアプリを使おうという意識が持てた」「普段、電車やバスを利用して通学している友達にも勧めたい」と宮川さんも木村さんも防犯意識が高まっていました。
心理学部 3年 宮川七海さん
文学部 4年 木村眞那さん
最後に、2回の訓練を通して思ったことを共有しあう検討会では、警察官や車掌から「現実での痴漢は、実際に痴漢されているところを周りの人が見ていない場合が多い。目撃者からの証言は本当に重要」だと語られました。宮川さんと木村さんは、もし自分が本当に痴漢を目撃したらしっかり警察や車掌に状況を話すことや、訓練を通して学んだ被害者へのメンタルケアなど、協力する姿勢が大切だという気づきを得ることができました。今回の実践的な活動により、いざというときに役立てる行動力や思考力が培われたことだと思います。