追究

2018年03月14日

創造表現学部 学生企画イベント「地域振興とマンガメディアの可能性」

創造表現学部 学生企画イベント「地域振興とマンガメディアの可能性」

2017年12月11日(月) 長久手キャンパス511教室

学生がやりたい企画・イベントを実現。現役のマンガ家を招いて講演会を開催しました。

 創造表現学部とメディアプロデュース学部※では、所属する学生が、あこがれの作家・アーティストの講演会を開催するために企画を立案するプロジェクトを行っています。企画審査会でプレゼンテーションし、企画を採用された学生が、約3カ月間かけて講演会の実現のためにプロジェクトを進めます。
 今回は、加藤翔夢さん(メディアプロデュース学部3年)が「地域振興とマンガメディアの可能性」をテーマに、安藤正基さん(マンガ家/「八十亀ちゃんかんさつにっき」著)、足立泰宏さん(編集者/株式会社一迅社「月刊コミックREX」担当)、田頭泰樹さん(名古屋市観光文化交流局 ナゴヤ魅力向上室長)、西原麻里さん(愛知学泉大学講師/マンガ研究・ジェンダー論)を招き、講演会を実施しました。
 「八十亀ちゃんかんさつにっき」は、会話の随所に惜しみなく名古屋弁を使う少女・八十亀ちゃんの生態に迫る4コママンガ。講演会では、同作を題材に、主人公「八十亀ちゃん」が"名古屋観光文化交流特命大使"に任命された経緯などをクロストークしました。

創造表現学部 学生企画イベント「地域振興とマンガメディアの可能性」

創造表現学部 学生企画イベント「地域振興とマンガメディアの可能性」

 クロストークでは、安藤さんは同作の制作の経緯を「SNSで、方言を話す女の子がかわいいと話題になっていて、名古屋弁の『んみゃあ』をかわいく表現させた4コママンガ(同作)をツイッターに掲載しました。その後、株式会社一迅社の足立さんから出版の依頼を受け、連載・単行本の発売まで至りました」と紹介しました。また、「八十亀ちゃん」を"名古屋観光文化交流特命大使"に任命した田頭さんは「名古屋を全国にPRするために、プロモーション戦略をしている際、名古屋のみならず、全国流通していた同作を見つけました。そこで、近年のアニメ・マンガブームの中、八十亀ちゃんが有名になれば、名古屋も話題になると思い任命しました。そして実際にテレビ局や新聞社に取材をしていただき、名古屋の振興に貢献してもらえました」と話しました。

創造表現学部 学生企画イベント「地域振興とマンガメディアの可能性」

創造表現学部 学生企画イベント「地域振興とマンガメディアの可能性」

 その他にもご当地マンガの話題や質問時間を設けるなど、4人がさまざまなトークを展開。メディアの特性を学ぶメディアプロデュース学部の学生は、マンガメディアの理解を深め、今後の学修や研究に活かせる有意義な講演会となりました。

学生インタビュー

将来は、人を喜ばせる企画を制作していきたいと考えています。

創造表現学部 学生企画イベント「地域振興とマンガメディアの可能性」

メディアプロデュース学部3年
加藤翔夢さん

 このイベントをプロデュースするにあたり、あこがれている作家やアーティストを呼ぶだけではなく、その人(作品)がどれだけ社会に影響を与えているかが大事だと考えました。その理由として、すばらしい功績に併せて社会貢献をしている事で、その人の言動に興味をもち、講演会に足を運んでくれる方がいると思ったからです。さらに、社会性に加え、多くの方に目を向けていただけるような企画を立案する事で、より集客が望めると判断しました。2次元の女の子が"名古屋観光文化交流特命大使"に着任するという話題性をふまえ、地元・名古屋(愛知県)を題材にしているマンガ「八十亀ちゃんかんさつにっき」の作者・安藤さんに依頼をしました。多角的な議論を展開するため、観光行政の立場から愛知観光文化交流局の田頭さん、およびマンガ研究の立場から愛知学泉大学講師の西原さんもお招きしました。
 また、編集を担当された足立さんから通常の講演会形式ではなく、クロストーク形式にすることを助言をいただき、この結果、講演会は、とても充実した内容となり、来場者の方々が各話題に興味を持って講演を聞かれている様子が窺えました。そして、自分の考えだけで物事を進めるのではなく、周りに意見を求める事も大切だと実感しました。さらに、自分の実力や今後の課題を発見することができ、このイベントに挑戦して本当によかったなと思います。卒業後は、この経験を糧に、企画制作に携わることのできる会社に就職し、人に喜んでいただける企画を発信していきたいと考えています。

※メディアプロデュース学部は、2016年4月より創造表現学部に名称変更