追究

2018年02月06日

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

2017年11月24日(金)、12月15日(金) 長久手キャンパス12101教室

座学から実習へ。
目で見て理解することで知識を深めました。

 2017年度に開設した健康栄養学科では、学生に管理栄養士としての実践力を養ってもらうため、さまざまな実習を経験できるカリキュラムを設けています。特に1年次の後期は前期で学んだ座学の実践を中心に講義を展開。単語や数式を教科書通りに覚えるだけでなく、それらが使用される現場を実際に目で見て理解する事で、より深く学ぶことができます。数ある実習の中でも今回は、グループ毎に「エネルギー代謝量の測定」と「尿中クレアチニンの定量」のデータ分析を実施しました。

11月24日(金)
実習:エネルギー消費量の測定
栄養管理をエネルギー消費量から考える。

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

  「エネルギー消費量の測定」では、安静時と運動時のエネルギー消費量を、ブレスバイブレス法を用いて、グループ毎に測定しました。ブレスバイブレス法とは、1呼吸ごとの呼気と吸気を分析してエネルギー消費量を推定する方法です。実際に学生が被験者となり、何もせずに椅子に座る行為と5分間の歩行を行い、安静時代謝量と活動時代謝量を測定しました。

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

 また、実習を待つグループは、人が生活を送る上で行うさまざまな身体活動時のエネルギー消費量を計算。1日の自分の行動を書き出し、メッツや活動時間、体重から1日あたりのエネルギー消費量を割り出しました。メッツとは、身体活動時に安静時の何倍のエネルギーを消費しているかを示した数値です。学生らはエネルギー消費量を自ら算出することで、必要なエネルギーの摂取量を考え、栄養管理について理解を深めました。

12月15日(金)
実習:尿中クレアチニンの定量
尿中の成分から体内の栄養状態を考察。

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

 体内の栄養状態を推定するため、尿検査を実施。尿中クレアチニンの定量から尿中クレアチニン濃度の推定を行いました。クレアチニンは筋肉が運動するための重要なエネルギー源であるクレアチンリン酸の代謝後にできる老廃物です。クレアチニンの尿中排泄量は筋肉量に比例し体内の栄養状態を推定できます。算出した尿中クレアチニン濃度から被験者の栄養状態や必要な栄養管理、指導方法を考察し、管理栄養士としての実践力を磨きました。

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

授業風景 健康栄養学科 栄養学実習「エネルギー消費量の測定」「尿中クレアチニンの定量」

 実習後には、「単語として暗記していただけだけど、今回の実習のおかげで理解が深まった」といった声や「栄養管理や栄養指導ではなく、研究にも興味が出てきた」と将来について幅広く考える学生もいました。このように、学生らは様々な実習を経験することで、管理栄養士試験対策だけでなく、将来の活躍の場を広げる糧を得ました。