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2018年06月15日

健康医療科学部 健康栄養学科 講演会「味の素における研究開発活動とアミノ酸による健康長寿延伸への挑戦」

健康医療科学部 健康栄養学科 講演会「味の素における研究開発活動とアミノ酸による健康長寿延伸への挑戦」

2018年5月18日(金) 長久手キャンパス5号棟512教室

味の素株式会社でご活躍の研究・開発者をお招きし、
「健康長寿」を見据えた栄養の最新研究について学びました。

 「健康長寿社会」に貢献できる管理栄養士の養成をめざす、健康医療科学部 健康栄養学科。学生の知見を広めるため、食や健康などの最新トピックスに関する講演会を定期的に開催しています。5月18日(金)には、味の素株式会社 アミノサイエンス事業本部の小林久峰氏をお招きし、「味の素における研究開発活動とアミノ酸による健康長寿延伸への挑戦」をテーマにご講演いただきました。

健康医療科学部 健康栄養学科 講演会「味の素における研究開発活動とアミノ酸による健康長寿延伸への挑戦」

健康医療科学部 健康栄養学科 講演会「味の素における研究開発活動とアミノ酸による健康長寿延伸への挑戦」

 小林氏は東京大学農学部畜産獣医学科を卒業し、同大学院修士課程修了後、味の素株式会社に就職。長年にわたり、医薬品やサプリメント、家畜の飼料などに有用なアミノ酸の研究・商品開発にご尽力されています。アメリカの大学に出向し、スポーツ栄養に関する最先端の研究に携わった経験もお持ちです。講演会では、味の素株式会社がおこなっている、さまざまな研究開発活動をダイジェストで紹介。「国・地域によって異なる『おいしさ』のメカニズムを解き明かす研究、ガーナの子どもたちを支える栄養改善プロジェクト、アミノ酸を活用した再生医療やがん診断の技術開発など、食品をはじめバイオ新素材、医薬・医療、健康栄養などの多分野で新たな価値創造に挑み続けています」と小林氏は説明されました。
 その中でも現在、小林氏が力を注いでいるのが、高齢者における「サルコぺニア(筋肉の減弱)」の予防・改善に関する研究です。食事から摂取したタンパク質が健康な身体をつくるしくみとアミノ酸の役割、加齢に伴う身体機能の変化、高齢者のタンパク質摂取やロイシン高配合必須アミノ酸摂取と筋量の変化などを解説しながら、小林氏は「良質なタンパク質が摂取できる食事と、適切な運動トレーニングのバランスが大切です」と説明。一日三食の規則正しい食事を通して多様な栄養を摂り、いきいきと活動することが、健康長寿延伸の好循環を生み出すと語られました。

健康医療科学部 健康栄養学科 講演会「味の素における研究開発活動とアミノ酸による健康長寿延伸への挑戦」

健康医療科学部 健康栄養学科 講演会「味の素における研究開発活動とアミノ酸による健康長寿延伸への挑戦」

 今回の講演会は、食品メーカーの「健康長寿社会の実現」に向けた挑戦について学び、一人ひとりの健康や笑顔を支えるには何が必要かを考察するとともに、「栄養」の大きな可能性を感じる時間になりました。学生たちは日々の講義・演習により意欲的に臨み、管理栄養士に求められる幅広い専門性を磨いていくことでしょう。