追究

2018年11月28日

文学部 教育学科 講演会「寝たきり社長 佐藤仙務の挑戦」

文学部 教育学科 講演会「寝たきり社長 佐藤仙務の挑戦」

2018年10月4日(木) 長久手キャンパス 512教室

障がい者雇用と学校教育について、
ご自身の経験をもとにご講演いただきました。

 文学部教育学科では、専門性を備えた教員の育成をめざして、特別支援教育にも力を入れています。さらに、学生たちの障がいに対する視野を広げるために10月4日(木)には、障がい児教育をテーマにした講演会を開催。難病を患いながらも自ら会社を立ち上げ、現在は大学や母校の特別支援学校で講師も務めている佐藤仙務先生にご登壇いただき、障がいに対するご自身の考え方や、学校教育において大切なことについて語っていただきました。

文学部 教育学科 講演会「寝たきり社長 佐藤仙務の挑戦」

文学部 教育学科 講演会「寝たきり社長 佐藤仙務の挑戦」

 特別支援学校を卒業後、株式会社仙拓を立ち上げ、障がいがある人が活躍できる様々な事業を展開し続けている佐藤先生。講演の最初には、ご自身が出演されたテレビ番組の映像を用いて、生い立ちや会社概要について紹介されました。そして「僕は障がいがあり、家から出ることができず、思うような仕事を見つけることができませんでした。そんな経験から立ち上げた弊社は現在、在宅勤務率100%。仕事に生活を合わせるのではなく、生活に仕事を合わせる働き方を実現させ、社員一人ひとりの個性や生き方を尊重しています。職探しをしていた当時の僕が抱いていた理想の会社に、少しずつ近づいているように思います」と、会社への思いをいきいきと語られました。

文学部 教育学科 講演会「寝たきり社長 佐藤仙務の挑戦」

文学部 教育学科 講演会「寝たきり社長 佐藤仙務の挑戦」

 講演の後半は”教育”がテーマ。特別支援学校の特長を説明した上で、障がいや教育に対する考え方について言及されました。ご自身の経験から「特別支援教育と普通教育に関わらず、子どもたちが社会で生き抜く力を養うことが大切だと思います」と語られ、子どもを健やかに育てる際に重要なこととして「自己選択、自己決定、自己実現」の3つを明示。「失敗をさせないような特別な支援をするのではなく、失敗から学ばせることが子どもたちの成長につながります。とはいえ、その子が絶対に立ち直れないようなことにはならないように、先生はサポートしてあげてください」と教員をめざす学生たちに語りかけました。障がいや学校教育について新たな視点から考えることができた今回の講演会。学生たちは佐藤先生の思いを胸に、社会で活躍していくことでしょう。