追究

2019年05月31日

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

2018年11月10日(土)、24日(土) 長久手キャンパス コミュニティホール

あんかけスパゲッティで名古屋を元気にするアイデアを考える
ワークショップイベントを開催しました。

 2018年11月10日(土)、24日(土)の2日間、長久手キャンパスで「シュクトクソン!」と題したワークショップイベントが開催されました。シュクトクソンとは、アイデアソン・ハッカソンをもじった造語です。アイデアソンとは、特定のテーマに基づいてグループでアイデアをまとめていくイベント、ハッカソンとは実際に参加者が手を動かしてものを作り出すイベントのことで、マラソンのようにチームで完成までアイデアを出し制作を続けることからこの名がつきました。ファシリテーターを務めたのは、コミュニティアクセラレーターの河原あず氏。河原氏の巧みな誘導のもと、参加した学生はさまざまなワークショップに取り組み、アイデアを出し合いました。今回のシュクトクソンのテーマは「あんかけスパゲッティ」。元祖である愛知県の老舗、スパゲッティ・ハウス ヨコイの協力を受け、「あんかけスパゲッティを広めるためのアイデア」を考え抜きました。

Part 1 「アイデアソン!」2018年11月10日(土)11:00~17:00

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

 1日目は「あんかけスパで名古屋をもっと元気にするための企画」を考えることがゴール。イベントの開催でも、アプリの開発でもなんでもOKで、最終的に3分間のプレゼンテーションをし、最優秀賞を決定していきました。
 まずは、あんかけスパゲッティについて学ぶため、スパゲッティ・ハウス ヨコイの副社長 横井慎也氏に、誕生秘話やお店の歴史、味の種類などを解説していただきました。そのうえで横井氏は「若者ならではの屈託ない意見やアイデアに期待しています」と学生たちにエールをおくりました。あんかけスパゲッティの全体像をつかんだ後は、名古屋の特長を洗い出すワークがスタート。「“名古屋愛”から連想するキーワード」を紙に書き、そのキーワードにまつわるエピソードを会場に集った仲間たちとペアになって披露。名古屋というひと言にも、多くの要素や切り口があることを共感し合いました。次のワークは、「感情」と「名古屋」を掛け合わせるためのもの。「どんなときに興奮するのか」「どんなときに愉快になるのか」「どんなときに困惑するのか」「どんなときに激怒するのか」、4つの感情に紐づく名古屋にまつわるエピソードを書き出し、仲間とシェアしました。「久々に好きなアイドルが名古屋でコンサートをするから興奮!」「名古屋駅は人が多くて困惑する!」などさまざまな意見が飛び交い、会場は大いに盛り上がりました。

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

 その後、5つのグループに分かれて、実際にあんかけスパゲッティづくりにチャレンジ! はじめてあんかけスパゲッティを食べる人も多く、色味や味の濃さに驚きながらも午後から本格化するアイデアづくりのためのヒントを探っていきました。午後からはチームに分かれてワークに取り組みました。最初のワークは、たくさんのオノマトペが書かれたカードを引き、そのカードに書かれたオノマトペから連想する名古屋のエピソードを書き出していくというもの。お題となるオノマトペが切り替わるのは2分で、テンポよくたくさんのアイデアを出していくことがこのワークのポイント。学生たちは「さくさくしたみそかつ」「ざわざわ新緑の万博公園」など、さまざまなワードを付箋に書き出していきました。書き出した付箋をボードに貼り出し、そのワードをヒントにいよいよ本題、「あんかけスパゲッティで名古屋を元気にする企画」を考えていきました。
 いよいよ5つのグループがプレゼンテーション。「名古屋のご当地アイドルを起用したわんこスパ選手権の開催」「名古屋城でおこなう武将との大食いバトルの開催」「スパゲッティ・ハウス ヨコイの店舗を回るスタンプラリーとyoutuberを起用した広報展開」「あえて美味しくないキャッチーなあんかけスパゲッティを作る」など、さまざまな角度から切り込んだ斬新なアイデアが次々と披露される中、「味の濃さ、とろみの濃度、ソースの種類などすべてをカスタマイズするあんかけスパゲッティの発売」を発表したチームが優勝。

 SNSを巧みに使った写真映えする案であったこと、何でも詰め込みたがる名古屋らしい案であることが評価され、第1回目の最優秀アイデアとなりました。

Part 2 「ハッカソン!」 2018年11月24日(土)11:00~17:00

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

 2018年11月24日(土)に開催された第2回目のシュクトクソンは、「インスタ映えするあんかけスパゲッティをつくること」がゴール。1回目と同様に最終的に3分間のプレゼンテーションをして、優秀なアイデアを競い合います。
 まずイントロダクションとして、創造表現学部 村上ゼミの学生がつくったプロジェクションマッピング作品の披露がありました。真っ白なお皿と食品サンプルの麺に、あんかけスパゲッティを模したさまざまなアニメーションが映し出される作品で、デザインの中にはお皿を花柄にデコレーションするというアイデアも。作品を鑑賞することで「あんかけスパゲッティをつくってみる」というゴールを具体的につかんだ後は、5つのグループになってワークスタート。それぞれのグループが顧客ターゲットごとの案を考えます。A「女子大生」、B「親子連れ」、C「20代男性」、D「20代女性」、E「外国人」と割り振られたそれぞれの「ターゲットが思わずInstagramにあげたくなるあんかけスパゲッティを考えよう!」とお題をより具体化していきました。
 ターゲットはどんな人物か、名前やプロフィール、性格、習慣などを考えて人格を決定するところから開始。「女子学生は滋賀県出身。カメラが好きで、Instagramには旅行の写真を多くあげている」「20代男性は、自動車メーカーに務める一人暮らしの23歳。飼っている猫を溺愛している」など、細かなキャラクター設定をすることで、考えるアイデアの方向性を具体的につかんでいきました。午前中のワークはここまで。今回は横井副社長自らが腕をふるい、学生たちにあんかけスパゲッティを提供。学生たちは「お店の味!」「ピリッと辛いのがくせになりそう!」とその美味しさに感動した様子。お腹も心も満たされ、午後からのワークの英気を養いました。

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

 午後からは1日目にも取り組んだオノマトペを題材にしたワークにチャレンジ。「ターゲットがきゅんとしてInstagramに投稿したシーン」「ターゲットがドーンとなってInstagramに投稿したシーン」など、ターゲットとオノマトペを掛け合わせながらアイデアを出していきました。その後、ターゲットが思わずInstagramにあげてしまいそうなあんかけスパゲッティをモールやストローなどの素材を使って試作。Instagramに投稿するまでの仕組みづくりもあわせた企画を考え、プレゼンテーション本番に備えました。
 最終プレゼンテーションでは、親子連れがターゲットのチームは「具材を細かく切り刻んで苦手な野菜も食べられるようにする子ども用の、インスタ映えするあんかけスパゲッティ」、外国人がターゲットのチームは、「和」に着目し、「四季折々の日本を感じさせ、インスタ映えするメニュー」、大学生がターゲットのチームは「SNSで拡散されやすい、ピンクの麺を1本だけ紛れ込ませたメニュー」、30代男性がターゲットのチームは「ペット用のあんかけスパゲッティをつくり、一緒に味わえる店舗にする」など、斬新でありながら論理的なアイデアが次々と披露され、会場は驚きと賞賛の声であふれました。

 そんな中、プレゼンテーションのトリを飾った「20代女性」のチームが優勝。お嬢様で上昇志向の高い女性というキャラクター設定にあわせて、「金箔があしらわれたあんかけスパゲッティの提供」「お客様の目の前であんをかけるパフォーマンスをして、Instagramにあげやすく工夫する」など、話題性もありかつ実現可能性の高いアイデアが評価され、第2回の優勝チームとなりました。審査員も務めた横井副社長は、「どのアイデアもすばらしく、思わず唸ってしまいました。みなさんの考えた企画はどれも大人じゃ考えつかないものばかり。各チームにいいなと思えるアイデアがあったので、時間はかかるかもしれませんがお店で実現させていきたいと思います」とコメント。横井副社長から最大の賛辞をいただき、2日間に及ぶシュクトクソンは幕を下ろしました。

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

チームの「アイデア」で課題解決!シュクトクソン!

 アイデア構築のためのノウハウを修得し、また仲間とともに意見を交換して一つのものを作り上げる楽しさに触れることができた今回のイベント。本学では今後もプロフェッショナルな社会人の方々とコラボレーションする機会を数多く設け、学生たちへ成長の機会を提供し続けていきます。また、スパゲッティ・ハウス ヨコイと学生たちのコラボレーションはまだまだ継続的に続いています。