追究

2019年04月10日

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

2019年1月31日(木) 長久手キャンパス

教員をめざす学生たちが「指導のプロ」の
講座を受講。指導法について理解を深めました。

 本学はこれまで教育界に多くの人材を輩出してきた実績を踏まえ、2015年8月に「教志会」を発足させました。教志会は、教員をめざす学生と教員として活躍する卒業生をつなぐ本学独自の組織です。在学生と卒業生が互いに学び合い・支え合うことで、よりよい教育の実現をめざすことを目的としています。運営は学生スタッフが中心となり、研究会・講演会、教員採用試験対策講座などを企画運営しています。そのイベントのひとつ、「教員養成特別講座」が2019年1月31日(木)、長久手キャンパスで開催されました。

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

 この特別講座は、愛知県総合教育センターと愛知淑徳大学の協定に基づき、同センターの協力を得て実施しているもので、今年で五回目を迎えました。当日は同センターの先生方を講師としてお招きし、教科や校種ごとに6つの会場に分かれ、教科指導のノウハウをお伝えいただきました。今回は会場ごとに特別講座の様子をレポートします。

小学校道徳 小川雅美先生 1031教室

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

 2018年度から小学校で教科となった「道徳」の指導法を、実際に小学生になりきって授業を体験することで、学びました。担当した小川先生は、授業の合間に「活動時間を明示したり、タイマーを使って残り時間を伝えたりすることで、子どもたちが見通しをもって取り組み、やる気を促すことにつながります」「グループ活動では、自分たちでグループを作る場面をあえて設定し、人数が余ってしまうことに対してどうやって解決するかを自分で考える経験も大切です」と授業づくりのポイントをアドバイス。子どもたちの主体性を育むためのヒントをいただきました。

中学校国語 加木屋直規先生 1032教室

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

 「言葉ほど曖昧なものはない。だからこそ、使い方を学ぶ必要がある」。そう語ったのは、中学国語の講座を担当した加木屋先生。「ここに、小さなバッタがいます」という例文を示し、「“ここ”とはどこを想像しましたか?」「“バッタ”は、トノサマバッタですか? ショウリョウバッタですか?」と、クラス全員に質問。加木屋先生の問いに答えていく中で、同じ文章でも学生一人ひとり、それぞれが異なる情景をイメージしたことがわかり、言葉による表現の奥深さを実感すると共に、国語教育の大切なポイントについて理解を深めました。

保健体育 香村直廣先生 1033教室

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

 昨年度までの体育実技に代わり、学生からの要望を受けて今年は体育理論の授業。「スポーツ・運動の関わり方」をテーマに、4人一組でグループワークをおこない、スポーツや運動を通じて、人と人とがどのように関わり育っていくのかを学びました。たとえば、今までどのようにスポーツ・運動に関わってきたかを付箋に書き出し、書き出した項目を3つのグループに分類し、どのような基準で分類したのかを各班が発表しました。その発表をふまえて、香村先生はスポーツを「見る・する・支える」の3種に分けられるとまとめられました。そして、今回のような体験的学習はそのまま体育の実技にも通じると話されました。

特別支援教育 山内登志先生 1035教室

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

 発達障害児の目線から、普段どのように言葉が聞こえているか、どのように情報を受け取っているのかを描写した動画を見ながら、障害児への理解を深めていきました。動画を見た感想を発表し合うことを通じて、障害児への教育には障害児の立場になって考える想像力と多くの心配りとが欠かせないことを学びました。担当した山内先生は「知ることはとても大切なことだとわかったと思います。これからも本やインターネットなどを活用して障害者のことをより深く学んでいってください」とお話しされました。

中学校英語 山崎洋一郎先生 322教室

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

 春日井市の教員の実践例を紹介したり、具体的な授業計画を紹介したり、さまざまな資料をスクリーンに映し出しながら解説を進められた山崎先生。「小学校で英語教育が始まることで、中学校の英語教育も影響を受けるでしょう。小学校は文法にとらわれずさまざまな英語を使っていく段階。中学校は小学校で体験した英語を文法ごとに整理整頓する段階です。段階的に英語教育が深まっていくことを念頭に置きながら、“教育には底がない”ので、自ら授業を深めていってほしいと思います」と語られ、教員を志す学生たちにエールを送られました。

幼稚園 岡田知子先生 11B03教室

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

教志会主催 第5回 教員養成特別講座

 岡田先生は保育者に必要なのは「笑顔」や「向上心」であると、学生たちにやさしく語りかけられました。前半は、保育所・幼稚園・認定こども園を取り上げて、それぞれの施設の違いや特徴を教えていただきました。後半は、保育の現場で活用できる体操や工作を紹介されました。工作でつくったのは、自己紹介のときに使える「名前カード」。「実習先でも使えそう」と、学生たちは熱心に制作に取り組みました。実際に体を動かして取り組む実践的な講義から多くの学びを得ました。