追究

2019年08月29日

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

2019年7月8日(月)長久手キャンパス8号棟5階ミニギャラリー/プレゼンテーションルーム

商店街活性化のためのプロジェクトについて
そのコンセプトや経緯をご講演いただきました。

 7月8日(月)、長久手キャンパス8号棟5階のミニギャラリー/プレゼンテーションルームにて、創造表現学部、建築・インテリアデザイン専攻主催、商店街OPEN2018巡回展「商店街、はじまっ(て)たな。展」と講演会が開かれました。
 商店街OPENとは、名古屋市の商店街活性化を目的としたワークショップ。名古屋市内の3つの商店街を舞台に、商店街や地元の方々、空き店舗を活用して事業を始めたい人などが参加して、街のことやその魅力を高める事業プランについて議論。それぞれの商店街の空き店舗で、実際にリノベーションを行い、新たな取り組みを実現しました。

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

 巡回展では、名古屋駅西銀座通商店街(中村区)、笠寺観音商店街(南区)、西山商店街(名東区)で行った取り組みを模型とパネル展示で紹介。模型を四方から眺めることができるので、店舗の外観や内部の構造が空間体験として良く理解できるようになっています。
 また、当日18時30分からは、これらの空き店舗活用に取り組んだ建築家や商店街OPENのアドバイザーである「ナゴノダナバンク」のメンバーを招き、講演会も開催されました。

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

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 トップバッターは、すでに商店街の活性化で成功を収めている円頓寺商店街(西区)を拠点に活動するナゴノダナバンクの藤田まやさん(都市環境デザインコース卒業生 現:建築・インテリアデザイン専攻)が講演。家主と借主のマッチングなどを行っているナゴノダナバンクの活動概要をはじめ、円頓寺商店街の変化などを写真とともに解説いただきました。

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

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 建築家である栗本真壱さんは、名古屋駅西銀座通商店街で1日中モーニングサービスを提供する「喫茶モーニング」の設計を担当。もともとこの商店街が気になっていたという栗本さんは、ワークショップを繰り返すことでコンセプトを固め、クラウドファンディングで資金を集めるなど、活動を推進していきました。講演会に参加している学生に対しては「これからの建築家は、建物の設計ができるだけではダメ。店舗なら事業プランまで考えられるような建築家を目指してほしい」や「建築コンセプトは大切ですが、それを実現するのは人。人とのかかわり方もしっかり考えるべき」と主張しました。

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

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 建築家で、愛知淑徳大学で助手をしている宮本久美子さん(都市環境デザインコース卒業生 現:建築・インテリアデザイン専攻)は、笠寺観音商店街で「かさでらのまち食堂」のプロジェクトに協力しました。コンセプトは『キッチン・空間・時間』をシェアする食堂。数人のシェフがキッチンを共同で使い、お客さんも一緒に大きなテーブルを囲むことで、商店街に見合った家庭的な雰囲気になると考えました。店づくりの経緯なども順を追って話しながら、今後は民泊やコワーキングスペース、都市養蜂拠点となるキッチンコラボのプロジェクトが進行中と語っていただきました。

商店街OPEN 2018巡回展 商店街、はじまっ(て)たな。展/講演会

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 最後に登壇したのは、西山商店街で「ニシヤマナガヤ」を計画中の建築家の植村康平さん(都市環境デザインコース卒業生 現:建築・インテリアデザイン専攻)。1店舗あたりの面積が広い商店街の特徴を活かし、1店舗の中に数店を同居させるアイデアを思いつきました。焼き菓子屋、花屋、コーヒー店などが集まった新しいスタイルの店づくりは、まるで小さな市場のよう。ニシヤマナガヤのオープンをきっかけに、商店街に新たな風が舞い込むことでしょう。