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2019年09月09日

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

2019年7月7日(日) 愛知県立大学 長久手キャンパス

ソーシャルワーカーのあるべき姿、共にめざす社会とは?
卒業生と在学生が互いの志を語り合いました。

 「ソーシャルワーカー」は、社会や地域の課題解決に取り組み、一人ひとりの幸福と自立した生活を支える、社会福祉の専門職です。日本におけるソーシャルワーカーの国家資格は「社会福祉士」と「精神保健福祉士」。本学の福祉貢献学科社会福祉専攻では、その両方の取得に対応したカリキュラムを編成し、幅広い分野で活躍できる人材を育成しています。

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

 7月7日(日)、愛知県社会福祉士会などが共催する「ソーシャルワーカーデー2019 inあいち」が愛知県立大学でおこなわれ、本学社会福祉専攻卒業生の永井眞桃香さんと磯村絵理さん、社会福祉専攻4年の早川遥さんが発表者として参加しました。この3名が出演したのは、第一部「ソーシャルワーカーへの期待に応えたい!」。社会福祉系学生と現役ソーシャルワーカー6名が登壇し、大学で学んでいること、現場での課題や仕事のやりがい、今後の目標などを語り合い、「求められるソーシャルワーカー像」を共有しました。

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

 社会福祉専攻4年の早川さんは、障がい者領域での就職を志望。障がいのある人々が通う生活介護事業所での実習や学外の手話ボランティアサークルなどでの実践を通して、一人ひとりの「生きる」力を支えることのできるソーシャルワーカーをめざすようになりました。「社会福祉の視点を持った利用者主体の個別支援が大切。“生きること”を豊かにする支援ができるように、利用者の方々にとって本当に必要なことを常に考えられるソーシャルワーカーになりたいと思っています」と早川さんは力強く語りました。

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

 実社会で活躍する卒業生たちも、それぞれの実践を述べました。足助病院で医療ソーシャルワーカーとして働く永井さんは仕事での経験談を交えながら「患者さんやご家族の皆さんに最善の選択をしていただけるよう、情報収集とアセスメント力の向上を重視しています。地域の方々が住み慣れた場所で、笑顔で生活し続けられる支援の実現のために、地域に根差した足助病院のよさを活かしていける医療ソーシャルワーカーを意識しています」と話しました。

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

ソーシャルワーカーデー2019 inあいち

 桶狭間病院 藤田こころケアセンターで精神保健福祉士として働く磯村さんも「本人の希望」を尊重する支援を実践中。「現在は精神科デイケアに勤務しています。利用者の皆さん一人ひとりが“主体的に”“前向きに”自身の生活を考えていけるよう、多様なプログラムや個別面談を多職種連携でおこなっています。困難な状況においてもよりよい方向に変化できると信じ、“共に考える”姿勢を大切にしています」と笑顔で語りました。

 少子高齢、人口減少、経済格差などのさまざまな課題が複雑に絡み合う現代社会において、ソーシャルワーカーの専門性を求める現場は広がっています。「ソーシャルワーカーデー2019 inあいち」では当事者の方々からもソーシャルワーカーに対する期待が語られ、よりよい支援のあり方や、誰もが自分らしく生きられる社会に必要なことが話し合われました。
 来年おこなわれる「ソーシャルワーカーデー2020 inあいち」は愛知淑徳大学で開催予定です。運営に関わる本学教職員や学生たちが準備に取り組み、今回のように有意義な時間になるよう力を合わせていきます。