追究

2019年10月02日

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

2019年8月29日 名古屋市役所西庁舎12階 第10会議室

「カフェIN!?」をキャッチコピーに
過剰摂取のリスクを啓発するポスターを作成しました。

 8月29日(木)、名古屋市役所西庁舎にて名古屋市と内閣府食品安全委員会が共催する食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」が開催されました。この会は食の安全に関する「リスクコミュニケーション」の一環として意見交換を促進し、市民の食の安全についての知識の普及・啓発を図るのが狙いです。今回は昨年の同月に行なわれた「減らせ!カンピロバクター食中毒」に続く2回目の開催。愛知淑徳大学健康医療科学部 健康栄養学科の学生の他、6大学の栄養系学部学生たちが参加しました。

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

 13時からスタートしたこの会は、参加学生にカフェインの基礎知識や摂取時の注意点などを理解してもらうのを目的に進行していきます。最初に「食品安全の基本(リスクアナリシス)/カフェインについて」と題し、内閣府食品安全委員会事務局の宮島孝明氏が講演。リスクアナリシスとは、食品に含まれる危害要因により人の健康に悪影響をおよぼす可能性がある場合、その発生を防止するためのリスク低減を行う方法。リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションの3要素からなるものと説明し、我が国では、リスクアナリシスに基づき、関係省庁が連携して食品の安全性を確保していることを解説。続いてカフェインの基礎知識やカフェイン入り飲料との上手な付き合い方などをアドバイスしていただきました。さらに名古屋市保健所健康部食品衛生課の村井薫氏からは、名古屋市における食の安全の取り組みについて解説いただきました。

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

 これらの講演の後は、いよいよ学生たちの出番です。大学ごとに分かれ、カフェインを摂取する時に知っておきたいことについて討議し、周知啓発のためのポスターづくりをおこないました。まずはグループワークにより、それぞれカフェインが含まれる食品を口にする機会や理由を挙げ、その中から過剰摂取によるリスクがあるものを選出。それらを元にしてカフェインを摂るときの注意点として効果的なキャッチコピーや説明文を作成し、ポスターに仕上げていきました。学生たちは「なぜカフェインを摂るのか?」という根本的な問いに対し、集中したいから、眠気覚まし、気合いを入れたいからなどの項目を抽出。そこから議論をしながらポスターを作成していきました。

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

食の安全に関する意見交換会「からだに良いもの?悪いもの?カフェインについて考える」

 グループワークが終わるとポスターのプレゼンテーションをおこないました。各大学ともそれぞれカフェインについてどのように考えたのかを説明し、個性的なキャッチコピーやデザインを紹介。愛知淑徳大学は若者をターゲットとして親しみのあるYou Tubeのデザインを模し「カフェIN!?」というキャッチコピーとともに、無意識にカフェインを摂取していることへ警鐘を鳴らすアイデアを発表しました。
 発表が終わると、宮島氏や名古屋市保健所健康部食品衛生課の長屋氏から総評をいただきました。「これから皆さんが食の安全を伝えていく立場になります。積極的な発信をお願いしたい」、「短い間にもかかわらずユニークでわかりやすい訴求をしていただきました。この中から来年に向けて啓発ポスターを選定し、制作していくので楽しみにしてほしいです」と締めくくりました。