追究

2020年05月27日

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

2020年2月11日(火) 長久手キャンパス 8号棟812教室

プロスポーツクラブとの産学連携に取り組みながら、
多様なマーケティングについて追究しています。

 メディアビジネスを専門とする創造表現学部メディアプロデュース専攻の富樫ゼミでは、学生が産学連携に活発に取り組み、社会に即した実践力を身につけています。2019年度、3年生16名が力を注いだのが、プロバスケットボールクラブ「名古屋ダイヤモンドドルフィンズ」との連携プロジェクトでした。名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、名古屋拠点の三菱電機株式会社バスケットボール部を母体とした、約65年の歴史を刻むクラブ。国内男子プロバスケットボールのトップリーグ「Bリーグ」で熱戦を繰り広げています。その名門クラブのご協力のもと、学生はプロスポーツのマーケティングに関する調査・提案に挑みました。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

 今回の研究テーマは「ファン・マーケティング」「スポーツ・マーケティング/スポーツ・マネジメント」「コミュニティ・マーケティング」「メディア・エンゲージメント」「経験価値マーケティング」という5つ。プロスポーツクラブが地域社会とともに発展していくには、チームの強化だけではなく、ファンの満足度を高めるファンクラブの充実、試合観戦のリピーターや新たな観客の獲得、スポーツ振興などの取り組みが重要です。それらをいかに実現していくのか、研究テーマの5つの観点から探ると同時に、学生は名古屋ダイヤモンドドルフィンズの試合会場に何度も足を運び、プロスポーツの現場やファンの熱気を肌で感じながら研究を深めました。
 11月には、アメリカ・メジャーリーグのチームにVRシミュレーターを提供するビジネスを進めているNTTデータの荒智子先生に、日米のスポーツビジネスの違いについて学び、また、名古屋ダイヤモンドドルフィンズのマーケティング戦略をサポートしている株式会社IDENTITYの碇和生先生に、クラブがターゲットとする顧客層や顧客の嗜好についての調査結果と実施されている施策について学びました。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

 2019年9月から2020年2月にかけて、学生たちは名城公園のドルフィンズアリーナのフィールドワークを複数回実施。クラブのマーケティング/広報担当の園部さん、大岩さんと、実際の施策についての質問などをやりとりさせていただき、クラブのSNS活用事例についても理解を深めました。こうした調査結果の分析から具体策をプランニングし、中間報告を経て、2月11日(火)に最終プレゼンテーションをおこないました。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

 学生は4チームにわかれて、発表を行いました。選手ファンのチームを分析したグループは「もっと選手を身近に感じるファンクラブ制度とグッズの提案」。ファミリー層を分析したグループは「家族でドルフィンズアリーナに来て楽しむためのサービス提案」としてフードメニューなどの提案を。メディアエンゲージメントを分析したグループは「ファンがSNSを通してクラブとコミュニケーションが取れるコンテンツ企画」を。スポーツマネジメントを分析したグループは「大学生が学校帰りにアリーナに行くようになる企画」を提案しました。
 わかりやすくまとめた資料を効果的に提示しながら、約半年間にわたる研究成果を力強く伝えました。名古屋ダイヤモンドドルフィンズの園部さん、大岩さんは、「4チームそれぞれの角度からの提案を一つひとつ組み合わせていくと、画期的なことが実現できると新たなチャレンジへの期待が高まりました。プロバスケで名古屋を盛り上げていきたいと思います」と語り、学生の頑張りを称えてくださいました。その思いに応えるように、学生たちは思考力や分析力、提案力に磨きをかけながら、社会につながる研究活動を進めていきます。

連携企業ご担当者様のコメント

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ×富樫ゼミ 産学連携プロジェクト発表会

2019年9月にOBの園部さんが来校した際の講義風景 

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ株式会社
マーケティング担当
園部 祐大様(コミュニケーション学部 言語コミュニケーション学科 2006年度卒業)

 クラブのファン層はスポーツ愛好者はもちろん、小学生のお子さんのいるファミリー層から、選手を単独で応援する女性ファンまで幅広く、多様なお客様に一体感を感じていただくことが重要です。今回の学生たちの発表ではファン層別に注目をし、顧客視点で現在の名古屋ダイヤモンドドルフィンズをどのように楽しんでいるかを発表していただき、私たちも新たな発見ができました。愛知淑徳大学での学びを活かして、後輩たちが社会で活躍していってくれることを期待します。