追究
2020年12月22日
健康栄養学科 榎ゼミ×名古屋大学医学部附属病院「世界糖尿病デー」メニュー考案
コラボメニュー販売期間:2020年11月16日(月)~20日(金) 名古屋大学医学部附属病院1F
レストラン「花の木」
管理栄養士の先生方の監修のもと、メニューを考案。
塩分などを控えたヘルシーな料理で、
多くのお客様を笑顔にしました。
患者数が増加している糖尿病に対応するため、世界では11月14日を世界糖尿病デーとして、日本では11月14日を含む1週間を全国糖尿病週間として、糖尿病の予防・治療・療養に関する啓発キャンペーンを展開しています。これに関連して、健康栄養学科 榎ゼミの3年生3名が、名古屋大学医学部附属病院内にあるレストラン「花の木」とコラボレーション。名古屋大学医学部附属病院の管理栄養士監修のもと、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防・改善をめざしたメニューを考案しました。
■名古屋大学医学部附属病院の管理栄養士
新美珠美先生 田中文彦先生と
榎ゼミ3名の学生と榎裕美教授■
学生たちが考えたメニューは、11月16日(月)~20日(金)に「花の木」で販売・提供され、健康的でおいしい料理を通して、多くの方々の心を癒しました。
学生たちはコラボメニューの考案に向けて、8月末から準備を進めてきました。まずは、名古屋大学医学部附属病院の管理栄養士の先生から、エネルギー500kcal以下、塩分2.3g以下など、1食あたりのメニューの栄養価やメニュー考案のポイントについて伺いました。
■打ち合わせの様子■
それをもとに学生たちがオンラインで話し合いを進め、3種類の献立案を作成。自宅で試作を繰り返し、味も確かめながら栄養価を調整しました。そして10月初旬には、名古屋大学医学部附属病院の管理栄養士の先生方と「花の木」の調理員の方に向けて、献立案をプレゼンテーション。3種類の献立の中から、1種類を選んでいただき、塩分量や食材についてアドバイスをいただきました。その後レシピを修正し、学内の調理実習室で試作会を実施。さらに10月末には「花の木」の調理員の方に、メニューの試作をおこなっていただき、調理工程や材料を再検討しました。
■学生が考えた試作メニュー■
■学内でおこなった試作会■
健康栄養学科 榎ゼミ&名大病院栄養管理部「世界糖尿病デー」メニュー試作会>
こうしてできあがったのが、和風シチューをメインに五穀米と副菜2品を添えたヘルシーな定食。和風シチューは市販のルウを使用せず、脂質や塩分を抑えて糖尿病で食事制限がある方も食べられるように工夫しました。さらに血糖値の上昇を抑えるために、牛乳の代わりに豆乳を使用。味付けにはみそやしょうゆも使用し、ごはんに合う和風な味付けにしました。また、食材にはにんじんやホウレンソウなどの旬の野菜や、名古屋コーチンを使用。彩りがよく、お客様に満足感を持ってもらいたいという一心で工夫を凝らしました。
■和風シチューランチ■
エネルギー:500kcal 塩分:2.1g
糖質:59.7% 野菜:150g
このメニューは、11月16日(月)~20日(金)に「花の木」で販売されました。期間中は、店頭の電光掲示板に、学生たちがデザインしたPOPを表示。また、学生たちが作成した和風シチューのパンフレットも配布されました。パンフレットには自宅でも作れるように、材料や調理のポイントを記載。栄養価や食材の栄養成分についてもわかりやすくまとめました。
学生たちは活動を通して、病院の管理栄養士の役割や、糖尿病における食事の重要性について理解を深めることができました。この経験を活かして、これからも食と健康について学修・研究を深めていくことでしょう。
参加学生のコメント
健康医療科学部 健康栄養学科 3年
市川日向子さん、鬼頭美月さん、榊原慎也さん
活動を通して、糖尿病と食事の関連について理解を深めることができました。また、病院の管理栄養士の先生方やレストランの調理師の方との連携の中で、食事を提供する際に着目すべき点や工夫する点を実践的に学ぶことができました。
販売期間中は、新型コロナウイルスの影響によりお客様と直接かかわる機会は持てませんでした。しかし、レストランで私たちが考案した献立を目当てに来てくださるお客様の姿を見て、とても嬉しくあたたかい気持ちになりました。コラボメニューを通してお客様に世界糖尿病デーのことを知ってもらい、ご自身の食生活を考えるひとつのきっかけとなればと思います。