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2021年02月05日

企業分析プロジェクトC(東海地区のものづくりカンパニー)最終報告会

企業分析プロジェクトC(東海地区のものづくりカンパニー)最終報告会

2021年1月8日(金) 星が丘キャンパス 55A

財務分析の考察や、より良い経営を実現させるアイデアなど、
学生ならではのプランを提案していきました。

 現在のビジネスはグローバル化や経済取引の多様化に伴って複雑化しており、企業の実態を正確に把握することも困難になりつつあります。そんなビジネスの現場で、力強く生き抜くために必要なスキルの一つが、会計のスキル。貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書といった財務諸表を読み解き、分析することができれば、企業を客観的に評価することができ、将来を見通すこともできます。本学では、そんな会計のスキルを実践的に鍛える授業として「企業分析プロジェクトC(東海地区のものづくりカンパニー)」を用意。東海地区で活躍する製造業の企業と協働し、その企業を対象とした財務分析をおこなうことで、社会に触れながら分析力や考察力を高めることができる授業です。
 協働先の企業は、石塚硝子株式会社様。ガラスびん・ガラス食器・特殊ガラスといった「ガラス関連事業」のほか、PET容器・紙容器・キャップなどの「容器関連事業」を主軸に、新製品の素材開発も行うものづくり企業です。授業に参加する学生たちは、所属するゼミごとに6つのグループに分かれて、それぞれ異なる分析方法を用いて、石塚硝子株式会社の財務を分析。1月8日(金)には、大学に企業の皆様をお招きし、分析結果とそこから読み解ける考察を、プレゼンテーションしました。

企業分析プロジェクトC(東海地区のものづくりカンパニー)最終報告会

企業分析プロジェクトC(東海地区のものづくりカンパニー)最終報告会

 最終報告会では企業の経営状態を表す指標である「安全性」や「生産性」、「収益性」など、それぞれの項目ごとに各班が財務分析し、その結果を発表。さらに、財務分析だけでなく、企業規模や業務内容が近しい企業の財務分析の結果を比較して発表することで、客観的な視点から石塚硝子の経営状況を評価していきました。また、分析の結果を踏まえ、どのような対策をしたらよいのかという、学生ならではのアイデアも発表。株価の低さを指摘した班は、今後、投資家の関心を引く企業になるため、「SDGs(持続可能な開発目的)」に即した取り組みを展開するべきだと提案。石塚硝子の「ダイバーシティ推進」や「CO2排出量の削減への取り組み」などを例に挙げながら、これらの活動にもっと力を入れるべきだとまとめました。「成長性分析」を行った班は、「他の製造業の企業に比べて、売上高研究開発費比率が低い」ことを指摘したうえで、今後成長していくには、若い世代を顧客として取り込むべきだと提言。「子どもの100日祝いに贈れる“ガラスの靴”を販売しよう」と新商品のアイデアを発表し、ガラス製品の可能性を示唆しました。

企業分析プロジェクトC(東海地区のものづくりカンパニー)最終報告会

企業分析プロジェクトC(東海地区のものづくりカンパニー)最終報告会

 発表後には、企業の方々から多くの質問が寄せられ、実際の企業がどのような視点をもって、経営について考えているのかを感じることができた今回の最終報告会。各種分析指標を現実の企業に当てはめて、その意味を考察した経験は、社会人になった時も、ビジネスを客観的に見つめる力となり、学生一人ひとりの成長を支えていくことでしょう。ビジネス学部ではこのような体験的な学びの場を多く用意し、社会を力強く生き抜ける人材の育成に努めていきます。