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2021年05月13日

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

2021年3月12日(金) 長久手キャンパス 12号棟

管理栄養士をめざして学んだ日々を糧に、
一期生がそれぞれの道で前に進み続けます。

 2017年4月、健康医療科学部に健康栄養学科が開設されました。目標は、管理栄養士を養成し、超高齢社会の日本における健康・医療分野の課題解決に貢献すること。その実現のため、チーム医療に対応した教育、専門性の高い学びを支える環境、国家試験対策や学外実習のサポート体制などを充実させてきました。約80名の一期生は4年間、向学心を燃やして学修に励み、管理栄養士に必要な専門知識・技術や社会人基礎力を培いました。
 そして2021年3月、一期生が卒業という晴れやかな門出を迎えました。その記念として健康栄養学科教授・榎裕美先生と一期生3名による座談会を学内で開催。入学当初から共に学んできた日々を振り返り、授業や学内外での実習、ゼミ活動、卒業論文の制作、国家試験対策などの思い出話に花を咲かせました。さらに、卒業後の目標やビジョンも語り合い、社会人となる決意を新たにしました。

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

 榎先生からは「先輩がいない一期生の皆さんは、『自分たちで健康栄養学科を創っていく!』という気概があって、志や意識が特に高いと感じていました。実習先の病院・施設からもお褒めの言葉を数多くいただき、学修に真剣に打ち込んでいた皆さんを誇りに思っています。今日、皆さんのお話を聞いて、私も管理栄養士として教育・研究活動にますます力を注ぎたいと想いを新たにしました。それぞれ進む道は異なりますが、健康栄養学科で学んだ仲間の絆は卒業後もつながっています。4年間の日々を糧に、一期生の皆さんらしく力強く歩み続けてください」と激励の言葉を伝えました。

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

 医療機関をはじめ自治体、食品メーカー、医薬品メーカー、フードサービス企業など、多様な分野に就職を果たした一期生たち。管理栄養士の専門性や学生生活で得たこと、学んだことを自分の力に変えて、それぞれの道で健康長寿社会の実現に貢献していきます。

《参加学生のコメント》

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

●網代 奈由さん
 健康医療科学部 健康栄養学科2021年3月卒業
 就職先:株式会社オリエンタル
 (名古屋市立緑高等学校出身)

 3年次からゼミで生活習慣病と塩分制限の関連を研究すると共に、名古屋大学医学部附属病院の管理栄養士の先生方と協働してヘルシーメニューの開発に励みました。世界糖尿病デーの関連イベントでは、開発したメニューを患者さんに提供。「美味しい!」と喜んでいただけて大きな喜びを感じました。病院での臨地実習の時も、毎日の美味しい食事が患者さんの心の栄養になることを実感したため、「将来、健康的で美味しい食品を開発したい」と進路が定まりました。卒業後は、地元の食品メーカーに就職し、商品開発に携わる予定です。健康栄養学科での学びをベースに、管理栄養士としての視点を活かして新たな商品を生み出し、多くの人々の健やかな食生活に役立ちたいと考えています。

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

●小川 麗さん
 健康医療科学部 健康栄養学科2021年3月卒業
 就職先:学校法人愛知医科大学 愛知医科大学病院
 (愛知県・私立南山高等学校女子部出身)

 2年次の専門科目「調理学実験」がきっかけで調理のメカニズムへの関心が高まり、3年次から調理学のゼミへ。「小麦粉の揚げ調理」の研究に力を注ぎました。小麦澱粉に焦点を当て、油脂中での焼成による構造変化について実験をおこない、その成果を論文にまとめました。そしてゼミ担当の菅野先生のアドバイスのもと、日本食品科学工学会中部支部会で発表。学部生のうちから社会人の若手研究者や大学院生と同じ舞台に立つことができて、向学心や向上心が大いに刺激されました。私は卒業後、病院の管理栄養士として働きます。ゼミで研究した調理学の知識を役立てて、健やかな食に貢献したいと思っています。患者さんの入院中だけでなく退院後の生活や、患者さんを支える家族の方々へのサポートも大切にし、広い視野で栄養指導や栄養相談に励みます。

健康栄養学科 一期生卒業記念座談会

●堀苑 鈴乃さん
 健康医療科学部 健康栄養学科2021年3月卒業
 就職先:刈谷市役所
 (愛知県立千種高等学校出身)

 進路を決める転機になった科目が、2年次の「栄養教育論実習」でした。小学生向け模擬授業や高齢者の栄養ケアなどをグループで企画・実践し、あらゆる人々に対する栄養教育・栄養指導について学びました。栄養に関する専門知識を対象者に合わせた言葉や表現で伝える経験を積み重ね、さまざまな人の健康を支える管理栄養士の役割を再認識しました。「幅広い人々の健やかな生活に貢献したい」と公務員を志望するようになり、公衆衛生学のゼミに所属。管理栄養士がどのように地域医療に関わることができるか、自分自身の考えも深めることができました。卒業後は、希望通り行政職として働きます。管理栄養士としての専門性が活かせる健康増進課などに限らず、多様な部署で幅広く行政に携わり、多くの人々の笑顔に貢献したいと思います。