追究

2022年03月15日

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

2021年10月27日(水) 星が丘キャンパス、11月8日(月) 長久手キャンパス

学生たちが共に映像を創作する経験を通じて、
ジェンダーやダイバーシティへの理解を深めていきました。

 本学には「違いを共に生きる」という教育理念があります。この理念に基づき、平成6年に開設されたのが「ジェンダー・女性学研究所」です。この研究所は、「高齢化社会、女性の社会進出、国際化がますます進展していく時代に、世代、性、国籍などの違いに捕らわれず、多様性を尊重することが何より大切である」という時代認識にのっとり、ジェンダーや女性学研究に関する情報収集・提供、学生への教育機会の提供などをおこなっている研究施設です。これらの時代認識や本学の理念を具現化する授業の一つとして「ジェンダー・ダイバーシティ表現演習」を開設。ジェンダー・ダイバーシティをテーマにした舞台作品を創作する授業で、受講生は相互啓発的な関係を築いてジェンダー・ダイバーシティの共通理解を深め、観客とその理解を共有することを目的としています。これまで、愛知県内の劇場で舞台作品を上演してきましたが、新型コロナウイルスの流行という昨今の情勢を踏まえ、今年度は映像作品を創作し上映することに。戯曲のプロフェッショナルや身体表現のプロフェッショナルである本学の教員に加え、学外の制作スタッフの力も借りながら、最高の作品を創り上げました。そして、10月27日(水)に星が丘キャンパスで、11月8日(月)に長久手キャンパスで、それぞれ上映会を実施。会場には関係者を含む多くの学生が集まり、完成した作品を共に鑑賞しました。

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

 「普つう じょうシキ 当タリまエ」と題した作品は、短編の映像が連なり、一つの作品と成る「オムニバス形式」。新型コロナウイルス蔓延という情勢を逆手に取り、「自撮り」や「マスク」などを演出の道具として使用する、この時期ならではの手法も用いられ、映像からは学生たちがアイデアを持ち寄り、この瞬間にしか生まれない作品を創り上げていった様子がうかがえました。内容も、登場人物が自分の性自認を告白してリレーする作品や、母親への反発を吐露した作品、「オタク」という独自のカルチャーにフィーチャーした作品など、実にさまざま。テーマの多様性や表現の自由さは、ジェンダー・ダイバーシティが持つ奥深さを如実に体現するものでした。

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第4回成果発表 上映会

 上映後には、授業を担当した教員がひと言ずつ挨拶しました。「作品作りのために、たくさんの意見交換をしたことや自分の気持ちを確かめた経験をぜひ大切にしてほしい」「作品にするというゴールがある中で、“結論”を求めてしまった節があるけれど、これからは結論を出すことだけに縛られずに、人生を自由に逞しく歩んでいってほしい」と熱いメッセージが送られ、上映会は大団円を迎えました。
 本学では「ジェンダー・ダイバーシティ表現演習」のように多様性を受け入れ、相互理解のその先にある「新しい価値の創造」ができる人材を育成するため、さまざまな経験の機会を用意していきます。