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2022年06月09日

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

2月24日(木)新城市役所観光課

 交流文化学部の林ゼミは、「観光まちづくり」が専門の林大策先生の指導のもと、学生が主体となって、学修・研究に取り組むゼミです。
 これまでにも、林ゼミでは、岐阜県七宗町や三重県菰野町などの自治体を中心に、産官学連携プロジェクトを実施してきました。学生たちが、「地域」をテーマに現地を実際に体感して、自主的に考えることを通して、「観光」や「まちづくり」を自分ごととして実感して欲しいという想いから、様々なアクティブラーニングを展開しています。

 今回、研究テーマとなった地域は「愛知県新城市」。新城市は、人口減少・少子高齢化などを検討する政府の有識者会議「日本創生会議」が、2014年に発表したレポートにおいて、愛知県内の市で唯一、「消滅可能性都市」とされたまちです。しかし近年、新東名の開通により道の駅が人気スポットとなり、また、トレイルランニングなどスポーツイベントも盛んで、「観光」によるまちづくりに力を入れています。このプロジェクトでは、市内東部にある「湯谷温泉」の活性化を中心に学生視点での観光施策と観光活性化プランを検討しました。

 このプロジェクトは、林先生が「第2次新城市観光基本計画」に携わったことが縁で、観光課から「学生の視点でも新城の観光を考えてほしい」との依頼を受けてスタートしました。昨年春から2・3年生の幹事メンバーを中心に、新城市に何度も足を運び、現地での聞き取り調査や新城市内でのフィールドワークを行いました。そして、昨年秋には、ゼミ2・3年生の全32名が参加して、新城市にて日帰り研修会を実施。幹事メンバーの考えたアクティビティプランを体験したゼミ生の意見をもとにして、さらに、まちの課題と可能性を検討していきました。また、名古屋市内の人から見た「新城市」のイメージ調査の必要性も感じ、星が丘テラスさんの協力を得て、星が丘テラス来場者へのインタビューも実施しました。

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

 そして、今年2月には、下江新城市長も同席のもと開催されたプロジェクト報告会で、新城市観光課に対して、学生目線で考えた観光施策を提言しました。報告会には、コロナ禍を考慮して、現地に学生3名、オンラインから学生5名が参加しました。

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

 学生たちが提言した観光活性化プランの概要です。

(1) 新城サイクリング+α

 「サイクリング」を観光コンテンツとするサイクルツーリズムに取り組むまちは「瀬戸内しまなみ街道」始め、数多くあります。しかし、「新城」でしかできない「サイクリング」には、大きな可能性があります。既存のサイクルツーリズムを生かして、新城ならでは付加価値をつけたサイクリング〜季節の足湯をめぐるサイクリング・星空サイクリング・提灯サイクリング〜を提案します。

(2) 新城整活

 コロナ禍で注目される「整える」という言葉。新城市にはリフレッシュできる景色がたくさんあります。新城の仏法僧が羽を休めるようにストレスを抱えた人たちに癒しの場を提供。自然あふれる新城の絶景スポットに、空間を貸し切ることのできる踊り場(板の間)を設営して、日常の疲れをリセットして、心と身体を整える「場」を提供します。

(3) 新城スタディケーション

 コロナ渦での「在宅勤務」「オンライン会議」の急速な普及により、全国で取り組みかが進む「ワーケーション」。 学生たちにも「オンライン授業」「オンデマンド課題」など同様の環境の変化が起こっています。学生も旅先で勉強したっていいのではないか。新城ならではの自然溢れる環境の中で「学び」の場を提供します。

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

新城市長へ学生視点での観光施策を提言!

〈学生たちの感想〉

 コロナ禍で日頃の活動にも制限が多いなか、新城市役所のみなさんには大変貴重な機会を頂き本当に感謝しています。また、初めは、名前しか知らない、どこにあるかもわからなかったまちが、自分たちにとって親しみのある、気になるまちになったことが嬉しいです。市民のみなさんがまちの将来についてとても真剣に考えていらっしゃることにも驚きました。この経験をもとに自分の住んでいるまちのことも真剣に考えてみたいと思いました。

〈下江市長のコメント〉

 まずは、提言書にあったゼミ生36名による100のアイディア集に感心しました。新城のことをここまで一生懸命に考えてくれてとても嬉しいです。また、発表頂いた観光活性化プランは、まちの課題を踏まえて、とても真剣に考えられたもので、どの案も実現可能だと思います。それぞれの案を関係する部署と共有して、市として進めていきたいと思います。