追究

2022年09月20日

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 1年生 建築環境学実験

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 1年生  建築環境学実験

2022年7月28日(木)長久手キャンパス 緑風館前の芝生

1年生が段ボールで外でも快適な小屋を制作。
試行錯誤を繰り返した学生によるユニークな作品が並びました。

 創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻の淺田秀男先生は建築環境学を専門としています。光環境や温熱環境、空気環境等を調整することで、人間には快適で、さらに自然にも優しい空間づくりへとつながるため、建物の形と機能の適切なデザインを研究しています。淺田先生の「建築環境学実験」では、まだ入学したばかりの1年生が室内環境や環境調整の基本を学び、公私ともに役立つ知識を身につけていきます。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 1年生  建築環境学実験

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 1年生  建築環境学実験

 建築環境学実験では、段ボールで「居心地の良い小屋」を制作します。評価の基準は1人が小屋の中に入って、くつろいで快適に読書できるかどうかです。つまり涼しく、眩しすぎず暗すぎない絶妙な空間に仕上げる必要があり、光環境や温熱環境などのそれまで学んだ内容を活かして心地よい小屋を目指します。2022年7月14日(木)の講義では「計画編」ということで小屋のテーマの設定や計画から始まり、最終的に設計図や紙模型を制作しました。そして、今回の2022年7月28日(木)の講義では「実施編」として、3限・4限の時間で4つのグループがそれぞれ組み立て作業を開始します。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 1年生  建築環境学実験

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 3限目では小屋のパーツを制作するため、設計図や模型を確認しながら、段ボールを裁断していきます。学生たちはそれぞれ役割分担しながらパーツを作成し、ある程度裁断したらパーツを合わせてみて実際に組み立てられるかチェックします。しかし想定通りにいかないことも多いようで、「組み立てては調整」を繰り返すことで自分たちが追い求める形にしていきました。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 1年生  建築環境学実験

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 4限目ではついに小屋をお披露目です。8号棟付近の芝生に集まり、それぞれパーツを組み立てていきます。陽の射す向きや風向きなどを考慮しながら、設置する場所や方向を考えます。段ボールの小屋はそれぞれ個性が強く、側面をシャッター状にして風通しを良くするものや、六角形でとにかく太陽光を遮るようにしたものなど、1年生ながらそれぞれ工夫や計算が感じられる設計となっていました。組み立てたあとは実際に学生が中に入って15分間読書し、快適かどうかを調べました。やはり直射日光が当たる部分や風通しが悪い場所は熱が溜まりやすいようで、それらをその身をもって体感した学生たちは、どうすればもっと涼しく感じられるかをその場で考え、設置する向きやパーツの付け方などを考察しました。

 最後に淺田先生は「今回制作された小屋はどれもこれまでにない形ばかりで、ユニークで面白かったです。来年の1年生に紹介するスライドに掲載させてもらいます」と学生の個性がしっかりと表れていたことを称賛しました。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 1年生  建築環境学実験

 今回の建築環境学実験は、学生たちにとって多くの“発見”がありました。これまでの知識を生かして計画することはもちろん重要ですが、実践することで想定とは異なる点や新たな改善点に気づくことができ、それを学べたことが今後の挑戦や努力にも大きくつながることでしょう。本学では今後も学生たちに学びと実践の機会を提供し、彼らの成長と躍進をサポートし続けます。