追究

2023年02月07日

ジェンダー研究会「Coalook」 学生活動

ジェンダー研究会「Coalook」 学生活動

2022年11月28日(月)長久手キャンパス8号棟4階 ジェンダー・女性学研究所

長久手市との協働で、ジェンダー研究会がデートDVの認知拡大を図る施策を提案。
アンケート結果をもとに考察・議論を行いました。

 本学には性別役割分業やジェンダー規範の実態を研究している「ジェンダー・女性学研究所」があります。世界的に深刻な問題となっている性差別や人権侵害などジェンダー問題に関する情報を収集・共有し、「ジェンダーとは何か」を見直すことで、多様性を認め合い、一人ひとりの個性を発揮できる社会の実現を目指しています。

 そのようなジェンダー・女性学研究所で活動している学生団体が、「ジェンダー研究会Coalook」です。Coalookはジェンダー問題に関するミーティングやジェンダー関連のイベントへの参加などを通じて、学年を問わずさまざまな学生と交流を図りながら、ジェンダーへの理解を深めています。また、地域と連携しての活動も活発に行っており、最近では長久手市の依頼を受けての協働プロジェクトをいくつも実践しています。

ジェンダー研究会「Coalook」 学生活動

ジェンダー研究会「Coalook」 学生活動

 現在、Coalookは長久手市と協働で、デートDVに関する啓蒙活動についてのプロジェクトを進めています。これまでに学生たちは、中高生を中心とする若年層に対して、デートDVへの認知を高めるにはどうすればよいかを考え、さまざまなアイデアを提案。そのなかでフリーペーパーとラジオを用いた施策を実行することが決定しました。今回はフリーペーパー班とラジオ班のメンバーが参加し、それぞれの制作内容について方針を決めていくことに。事前に実施していたデートDVについてのアンケート結果をもとに意見を交わしました。
 インターネットを活用したアンケートでは、中学生から社会人を対象にデートDVの認知について、いくつかの質問項目を用意。「デートDVまたは DVという言葉を知っていますか」という質問に対しては「知っている」と回答した人が多かったようで、認知率は意外と高いという結果となりました。しかし「この質問ではデートDVとDVのどちらかしか知らない可能性もある」として、質問項目自体に改善の余地があることが指摘されました。そのほかにも、「DVという言葉をどこで聞いたか」というアンケート結果から、フリーペーパーの配布場所の候補を提案したり、身体的暴力や精神的暴力、社会的暴力などさまざまな種類のDVに関して、総合的に認知率を上げるためにはどうすればよいかを考察したりしました。

 話し合いを進める中で、ラジオとフリーペーパーのそれぞれの役割について「ラジオは中学生が聞く環境がない場合があるので、誰でも確認できるフリーペーパーを重視する」と改めて定義。その上で、各媒体で取り上げる内容について方針を固めたところで、今回のミーティングを終了しました。今後は、今回の打ち合わせ内容を軸として、班ごとにラジオの放送とフリーペーパーの配布に向けて制作を進めていくようです。

ジェンダー研究会「Coalook」 学生活動

 企画から調査の実施、制作に至るまで、すべてCoalookの学生たちだけでやり遂げる今回のプロジェクト。思うようにいかないことや苦労することも多いかもしれませんが、この経験を通して身につけた企画力や情報収集力、そしてジェンダーに関する知識や視点は、社会でも必要とされる大きな武器となることでしょう。本学では今後も、学生のジェンダー問題解決に向けた取り組みを支援し、彼女たちの成長と躍進を後押ししていきます。