追究
2023年09月04日
文学部 教育学科「環境教育」フィールドワーク
2023年7月1日(土)愛・地球博記念公園内 もりの学舎
緑豊かな環境で環境教育の授業づくりの
ヒントを学びました。
文学部 教育学科では実践力や指導力を身につけるため、多彩な体験学習の機会を用意しています。その一つが専門科目の「環境教育」。自然環境のおもしろさや大切さを伝える授業ができるように、実際に自然と触れ合い、環境の魅力を体全体で感じ取ります。2023年7月1日(土)、フィールドワークが愛・地球博記念公園内 もりの学舎でおこなわれました。
この日は39名の学生が参加し、2グループに分かれて散策が始まりました。それぞれのグループには、もりの学舎のインタープリター(自然と人をつなぐ通訳者という意)が同行。甘みのあるコブシの実や、葉の裏側が白いシロダモなど、道中の木々や草花、木の実について丁寧に解説していただきました。今回フィールドワークを実施した森は特別な手入れなどをしておらず、あるがままの自然を満喫できる場所です。見慣れない植物や目の前を横切った野生のリスなど、普段はあまり気にしないような自然に目を向けたことで、学生たちの好奇心が刺激されたようです。
今年のフィールドワークのテーマは「日本の伝統色」。日本の伝統色は400~500色もありますが、その中でも自然を象徴する”緑色”。一言で緑色といっても苔色や若葉色など、その種類は多様にあります。そのような伝統色の魅力を学ぶため、学生たちは「色さがし(色合わせ)」というゲームに挑戦。インタープリターの方が提示したカラーに近い緑色を、自然にあふれるさまざまな緑の中から探していきます。くすんだ薄緑色である「裏葉色」や、黄緑色の中でも比較的黄色が濃い「鶸(ひわ)色」など、学生たちは提示された色と見比べながら、身の周りの自然を捜索。なかなか提示された色が見つからず苦戦している学生もいましたが、ピタリと一致する色の葉っぱを見つけると大きな盛り上がりを見せました。
最後にインタープリターの方から、「緑でもさまざまな色があるように、自然の中にも多様性があるので、いろいろな自然を身近に感じて、自分の好きな色を見つけてほしいです。そして子どもたちにも好きな色を見つけてもらうような授業をしてください。好きな色が見つかると、その色が付いたものに興味を持つようになり、視野も広がると思います」と、子どもたちへの教育に関するヒントを授けていただきました。
今回のフィールドワークを通じて、自然に触れることの重要性を再認識した学生たち。将来、子どもたちに自然に興味を持ってもらう授業を考える際に、この日の経験が活かされることでしょう。