追究

2023年08月28日

ジェンダー・女性学研究所 ステレオリムーブ課 ジェンダーレス制服プロジェクト

2023年7月12日(水) 長久手キャンパス8号棟4階 ジェンダー・女性学研究所

アンケート調査や高校生との意見交換を経て、
誰もが着用できる「ジェンダーレス制服」を形にしました。

 1994年4月に開設されたジェンダー・女性学研究所は、本学の教育理念「違いを共に生きる」のもと、ジェンダーやダイバーシティに関連する教育・研究をおこなっています。1995年4月から男女共学体制に移行した本学ならではの研究所であり、約30年間、多様性を認め合える社会への貢献をめざして歩み続けてきました。
 2020年度には、ジェンダーに関する学生主体の学びを後押しするため、学生運営委員「ステレオリムーブ課」が発足。この組織名には「典型(ステレオ)的な考え方を取っ払おう(リムーブ)!」という学生たちの思いが込められています。これまでに、ジェンダー・女性学研究所のニューズレターの編集、中高生との意見交換、自治体との協働など、学内外に活動の幅を広げています。
 中でも2022年度から力を入れて取り組んでいるのが、「ジェンダーレス制服プロジェクト」です。性別関係なく着ることのできる新しい学校制服をつくりたいという意欲を燃やし、学生たちはミーティングを重ねてきました。従来のジェンダーレス制服との差別化、動きやすさ、品格などを考慮しながら制服のコンセプトやデザインについて話し合い、学内でアンケート調査を実施。名古屋市内の高校生との意見交換会も開催し、制服に対する生徒たちのリアルな声に耳を傾けました。

 学生が考案した制服のデザインのうち、最も高い評価が集まったのは、ベージュのブレザーと長めのチェック柄キュロットの組み合わせ。そのデザインをもとに実際に制服をオーダーメイドし、7月12日(水)の定例ミーティングでお披露目しました。ステレオリムーブ課の学生とジェンダー・女性学研究所の所長・坂田陽子先生、助教・反橋一憲先生が、完成した制服を着用してジェンダーレスなデザインや着心地のよさなどを体感しました。今後、約1年にわたって取り組んだ活動の成果をまとめ、10月末の淑楓祭で披露する予定です。

 すべての生徒が心地よく着ることのできる学校制服のデザインを考え、男女の固定観念を問い直した学生たち。今回の学びや経験を学内で共有し、新たなプロジェクトにつなげて、「違いを共に生きる」ためにはどうすればいいのか考えを深めていくことでしょう。