追究
2023年10月03日
交流文化学部 国際交流・観光専攻「交流文化概論」
2023年7月24日(月)星が丘キャンパス 25A教室
グーグルジャパンの現役社員の方をお招きし、
体験談をもとに多様性やキャリアの考え方についてご講演いただきました。
交流文化学部 国際交流・観光専攻では、学生たちがさまざまな価値観を認め合える多文化共生の意識を培い、社会の発展に寄与するための実践力・行動力を高めています。1年次は、異文化理解や国際社会についての基礎を学び、社会の発展に貢献できる人材になるための土台を作っていきます。1年次の必修授業「交流文化概論」では、本学部の専任教員がそれぞれ自身の専門分野について紹介してきましたが、最終回ではゲストスピーカーとしてグーグルジャパン合同会社の竹内詩織様をお招きした特別企画を実施。1年生の興味関心と学習意欲を高めるため、キャリアの考え方や多様性などについてお話しいただきました。
竹内様は名古屋市内の大学に通っていましたが、大学2年生のときにオレゴン大学に交換留学したことでさまざまな国籍の人や宗教、考え方に触れ、多様性を肌で感じたといいます。そのことが「人生で一番のターニングポイント」となり、オレゴン大学へ編入することを決めました。オレゴン大学は単位取得が難しく、レポートの提出も厳しかったようですが、日本とは違う生活がとても刺激的だったと語られました。
しかし、現地での就職が難しく、帰国して名古屋大学の大学院に入学しました。竹内様は大学院時代を「ポジティブモラトリアム」と呼び、恩師に出会えたことや専門知識を深められたこと、キャリアに対する軸を持てたことなど、自分の人生において重要な時間だったと振り返りました。
卒業後は株式会社電通に入社。CM制作や商品開発などに携わっていましたが、当時は長時間労働が当たり前の時代で、幅広い経験ができたもののプライベートの時間が取りづらい状況が続いたそうです。そこで「ストレングス・ファインダー」という方法で自身の強みや資質を分析し、より強みを伸ばせる環境に身を置くため転職を決意。ルイ・ヴィトンなどで知られるLVMHグループに入社しました。LVMHグループでは外国人の同僚が多く、人材の多様性を受け入れて活かす「ダイバーシティ&インクルージョン」や、一人ひとりのスキルを最大限に活かすチームづくりをするための「チームビルディング」について学べたそうです。
その後、縁あって電通に再入社し、東京オリンピックの案件に携わりました。出産後、育児休暇中にリスキリング(社外で新たな知識やスキルを学ぶこと)をする中で縁があり、グーグルジャパンに転職されたそうです。グーグルジャパンでは社内研修をはじめ「あらゆる学びの機会が提供されている」と話し、そのほか社員の親交イベントが充実していることや、マイノリティについての理解が深い点から「People First(人材を最重要視)」を強く感じたといいます。
竹内様は最後に「学生時代にやっておくべきこと」として、「英語(語学)取得」「専門知識を深める」「見聞を深めるための旅」「異文化交流」「ストレングス・ファインダー」「人脈づくり」「あらゆる職場体験」「定期的な内省」「自分軸の発見」を挙げました。そのうえで「どんなことでもいいので、やり抜く力を身につけて欲しい」と、さまざまなことに挑戦してきた竹内様の想いが込められたメッセージを送られました。
竹内様の体験談から、仕事における多様性やチャレンジの重要性を理解した1年生たち。今回学んだ価値観は、今後の国際社会や観光についての学び、さらには就職活動においても大切な考え方の基盤となることでしょう。