追究

2023年11月02日

前期 日本語教育実習報告会

2023年9月20日(水)星が丘キャンパス1号館12B教室

日本語教師の資格取得を目指す学生たちが経験した日本語教育実習。
国内外6カ所での実習の内容や学びを共有する報告会を開催しました。

 本学の交流文化学科では、日本語教師資格課程を開設しており、多くの学生たちが、日本語教師の資格取得に向けて、専門科目を履修しています。所定の単位を取得すれば、どの学部の学生でも資格取得が可能であるため、他学部の学生の履修も多くあります。

 このたび、夏休み期間中を利用して、国内外6カ所の日本語学校などで、教育実習を行った学生たちによる報告会が行われました。学生たちは実習を終えるとレポートを提出しますが、それぞれ日本語学校によって実習内容が異なっていたことから、その学習内容や感想を共有し、日本語教師資格課程を履修する学生たちに、さらなる学びを提供することを目的に、報告会を開催しました。実習報告は、6つの学校単位でおこなわれました。

■国内実習

 国内では、H&A日本語学校、NSA日本語学校、名古屋SKY日本語学校、名古屋YMCA日本語学院、ホツマインターナショナルスクール岐阜校(50音順)の6つの日本語学校で教壇実習を行いました。

 1クラスの学生数、国籍、担当するクラスのレベルは様々ですが、実習生はそれぞれ工夫を凝らして実習に臨み、大きな学びを得ることができました。「日本語学校に通っている学生が興味を持ちそうな身近な話題や場面設定をすることで学習者の発話が増えた」「顔の向き、表情、楽しい授業の雰囲気作りなどに気をつけることができた」のような、うまくいった経験の一方、授業の時間配分、質問に対する対応などうまくいかなかったこともあったようです。また、授業以外の時間を活用して、実際に働いている先生方にインタビューをし、日本語教育への思いに触れる機会を得た実習生もいました。
教壇実習は、自身の成長を感じられる機会となっただけでなく、日本語教師としてのみならず、社会に出て人と接する際にも役立つ大切なスキルを学ぶ機会ともなったようです。

■海外実習(台湾:樹人医護管理専科学校)

 今回の実習では、6名の学生が台湾の高雄での実習をおこないました。受け入れ先の樹人医護管理専科学校には、日本への留学を目指している学生も多く、積極的に学ぶ姿が見られました。文法などの授業だけでなく、日本人向けの台湾観光ツアーの立案という課題も設定。教室での学習にとどまらず、実際の大学や社会で使える内容にしようと努力しました。台湾の学生からプレゼンテーションを受けた観光ツアーをもとに、実習を終えた翌日に、受講してくれた学生とともにそのツアーを体験したり、国際交流という一面もあった日本語教育実習になりました。

 今回の報告会は、来年度以降に日本語教育実習を考えている後輩たちにとっても、貴重な情報になりました。交流文化学部の学生だけでなく、グローバル・コミュニケーション学部など他学部に所属して日本語教育課程を履修している学生も参加しており、それぞれの異なった目線を持っているため、実習前に学生同士で相談しあうことからも学びがあったようです。自分たちの経験を、次の世代へつないでいく。そのような伝統もまた、愛知淑徳大学の魅力です。