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2024年01月23日

2023年度 ビジネス学部グローバルビジネス専攻「Bilingual Internship Overseas/Domestic」学生インタビュー

国内外のグローバル企業のもとでインターンシップに挑戦。
日本とは異なる環境や働き方が、学生たちに新たな視点をもたらしました。

 ビジネス学部グローバルビジネス専攻では、グローバル社会で貢献できる人材を目指して、国際経済をはじめとしたビジネスの現場で活用できる専門知識やスキルを身に付けています。実践的な学びも充実しており、その代表例が「Bilingual Internship」です。本専攻の3年生全員が国内外の企業に派遣され、実務型のインターンシップに挑戦。今後の働き方や進路選択におけるヒントを見い出していきます。

研修期間:
【オーストラリア】2023年8月10日(木)~9月9日(土)〈現地31日間〉
【ベトナム】2023年8月10日(木)~9月8日(金)〈現地30日間〉
【アメリカ合衆国】2023年9月3日(日)~9月10日(日)〈現地8日間〉
【ベトナム(PBL)】2023年8月18日(金)~8月24日(木)〈現地7日間〉
*オンラインと現地派遣のハイブリッド型によるPBL型プログラム
【東京】2023年8月18日(金)~9月7日(木)〈現地21日間〉

 今回は2023年度「Bilingual Internship Overseas/Domestic」の内容を参加学生の声とともに紹介します。

オーストラリア シドニー(2023年8月10日~9月9日)

ビジネス学部グローバルビジネス専攻 3年
滝藤万由さん
派遣先:DEOW Australia –Sydney(日系留学エージェント)

 派遣先は、日本人留学生の窓口を担当している企業でした。その関係でインターンシップでは、現地の語学学校や専門学校を訪問し、授業見学や取材などをおこなってホームページやSNSの更新に取り組みました。学校訪問では取材した内容をもとに原稿を作成しましたが、取材も原稿作成も初挑戦だったので、最初はどのように書いていけばよいのかもわかりませんでした。しかし、私の担当だった社員の方から「どのような情報を載せたら読んでいる人の興味を惹けるかを意識する」「文章のなかに自分の人柄を表現する」といった原稿作成のアドバイスをいただきました。加えて、社内のSNS講習を実施していただき、ホームページの記事やSNSの投稿内容を書くポイントなどを教わったことで、より魅力的で読みやすい原稿を作成できるようになりました。私の投稿を読まれた他の支店の方からも褒めていただけたので、文章力や構成力をはじめとした自分の成長を実感できました。
 また、原稿作成などに取り組むなかで、社員の方から期待されていること以上の結果を残したいという気持ちが強くなり、以前の自分と比べて積極性や向上心も高まったと思います。

ビジネス学部グローバルビジネス専攻 3年
村瀬萌香さん
派遣先:Nichigo Press Media Group (日系メディア企業)

 インターンシップではメディア企業の広報として、SNSの運用や新規顧客のリサーチなどを任せていただきました。SNSでは2つのInstagramアカウントを運用していましたが、そのうち1つは新規のアカウントだったためフォロワーが少なく、当初は画像と簡単な説明文を投稿してしましたが、思うようにフォロワーが増えませんでした。そこでInstagramを見る人が多いタイミングや、フォロワーの多いアカウントの投稿内容などを分析。投稿頻度を増やして、サイトにつながるURLを添付したストーリーズやリール動画も投稿することで、アカウント認知度を高めるように努めました。その甲斐もあってか、フォロワー数は大きく伸び、派遣先の社員の方からも「こんなに急激にフォロワーが増えたのは初めて」と喜んでいただけたのが、このインターンシップで一番嬉しかったです。
 この1か月を通して、積極性と客観性の大切さを再認識できました。SNSの運用はただ投稿するだけでは何の結果にもつながらないため、「改善するためにはどうすればよいのか」を主体的に考える必要がありました。そして課題解決のためには、客観的に現状や成功例などを分析して、改善案を考えなくてはなりません。この一連の流れは、今後の人生においても重要になると思うので、インターンシップは積極性と客観性を身に付けられた良い機会になったと思います。

ベトナム ハノイ(2023年8月10日~9月9日)

ビジネス学部グローバルビジネス専攻 3年
林将也さん
派遣先:Manabox Vietnam (日系コンサルティング業)/SDS Consulting (ベトナム系コンサルティング業)

 このインターンシップは、挑戦の連続だったと思います。この1カ月間で営業やマーケティング、ChatGPTを活用した文章の翻訳と要約、新規事業に関するオンラインミーティングへの参加など、さまざまなことに取り組みました。特に営業は、提案資料を作成し、実際に企業を代表してプレゼンテーションしたのは初めてだったので、強く印象に残っています。2回にわたって企業を訪問しましたが、1回目は緊張していたこともあり、一方的なプレゼンとなってしまって相手の話を深く聞けないまま終わってしまいました。この経験を踏まえて2回目の営業では、双方的なコミュニケーションを何よりも意識して相手のお話を聞くようにしました。すると相手も課題や展望について話していただけるようになり、プレゼンも前回よりスムーズに発表することができました。
 さまざまな経験を積み、身になるお話もたくさん聞けた今回のインターンシップですが、一番印象に残っているのは派遣先の社長の言葉です。営業について社長に相談した際に、「営業に限らず、どんなことも基本的にギブアンドテイク。相手に求めるだけではなくて、欲しいものを手に入れるためには自分も差し出す必要があるので、自分が提供できる何かを見つけてほしい」と、アドバイスをいただきました。その言葉を聞いて以来、自分に何ができるのかを考えるようになったので、今後も自分が提供できるものが増えるように精進していきます。

ベトナムPBL型(2023年8月18日~8月24日)

ビジネス学部グローバルビジネス専攻 3年
伊藤大智さん
連携先:G. A. Consultants Vietnam(日系人材派遣・人材育成業)
訪問企業:力日本語(ベトナム系語学学校)、日系IT業、Asia International Human Resources Joint Stock Company(ベトナム系人材派遣業)

 今回のインターンシップでは、「ベトナム人の働く意義を通して、自分の働き方を考える」ことをテーマに現地の大学生とともにインタビューやアンケート調査を実施しました。ベトナム在住の日本人の方へのインタビューで、「日本人と比較してベトナム人の特徴はありますか」と尋ねたところ、「ベトナム人は自分のやりたいことがはっきりしている人が多く、海外で働きたいという人も日本よりたくさんいると思います」と回答されました。現地の大学でアンケートを実施した際は、「働く上で大切にしていること」の質問でお金ややりがいなどが挙がりましたが、最も多かったのは「家族の生活」でした。家族に仕送りをするために、海外の好待遇の企業で働きたいという人が多いことがわかり、ベトナム人の海外志向や目的意識の高さに納得がいきました。
 私はこれまで将来についてあまり深く考えていませんでしたが、現地の学生や社会人の多様な意見を聞いたことで、「働く上で何を大切にしたいか」を意識するようになり、自分のなかで「楽しむこと」と「コミュニケーション」が大事だと感じました。これから就職活動が本格的に始まりますが、自分の価値観ややりたいことをさらに深掘りして、理想の将来像を見つけていきたいです。

アメリカ シリコンバレーPBL型(2023年9月3日~9月10日)

ビジネス学部グローバルビジネス専攻 3年
松村佳乃さん
訪問先:Plug and Play Tech Center (起業支援)、PEGASUS TECH VENTURES(ベンチャーキャピタル)など

 PBL型課題解決のテーマは、シリコンバレーを経由した「世界に発信できるビジネスプランを発案せよ!」でした。インターンシップでは「デザイン思考」について、物事の本質を探る視点や考え方をレクチャーしていただきながら、ワークショップに取り組みました。Googleでエンジニアとして勤めている方や、日本の銀行から現地の企業に出向されている方など、業界も職種も異なるさまざまな方から、「仕事をする上で何を意識しているか」、「どのような考えから現在の仕事に就こうと思ったか」などのお話をうかがいました。お話をうかがうなかで、どの社会人の方も仕事や課題に対して多角的な視点から取り組んでおり、現状に満足せずに常に成長し続けようとする積極的な姿勢が印象的でした。ライバルが多いシリコンバレーだからこそ、本質的な問題解決をするための新しいアイデアとその展開が人を通じて行われているのだと実感することができました。
 インターンシップ中は「アメリカに来たのだから、何かを身に付けたい」と思い、企業の方々と積極的に話すようにしました。私の行動もチャレンジする人を応援するシリコンバレーだからこそできたことだと感じています。この経験を通じて、「人脈を広げることは、自分の知らない経験や文化を学べるチャンス」だと気付けたことが、私にとって一番成長の糧になりました。

東京(2023年8月18日~9月7日)

ビジネス学部グローバルビジネス専攻 3年
大野竜樹さん
派遣先:株式会社ブライセン(日系IT業)

 派遣先の企業は、オフショア開発に力を入れ、グローバル人材の活用に積極的なIT企業です。インターンシップでは、外国籍の社員の方々にも接しながら、特にプレゼンテーションのスキルが磨かれました。初めに自己紹介として、自分がどんな人間なのかを伝えるための資料作成と簡単なプレゼンをおこないました。その後は新規顧客の候補のリストアップや資料の整理などを担当。インターンシップの最終週には、私が社員として派遣先の企業が開発したシステムやソフトウェアを、副社長と人事総務部長に提案しました。商品やサービスについて理解が深い方、それも上層部の方々にプレゼンテーションをするということで、プレッシャーはとても大きかったです。プレゼンでは「営業部としての立場で提案するなら、ただ商品を紹介するだけでは足りない」と考え、2024年問題に向けた物流の効率化に絡ませて商品の魅力を伝えるようにしました。緊張しましたが、論理的に自分の視点や考えを話すことができたと思います。
 インターンシップに取り組んだ当初は緊張しており、なかなか自分から意見や質問を言えずにいました。しかし、営業部でのプレゼンや、社員の方とコミュニケーションを取るなかで、徐々に自分の考えや疑問を素直に話せるようになりました。私がお世話になっていた社員の方からは「最初より顔つきが変わったね」「発表も知識と考えをしっかりと結び付けて話せるようになっていて、とても成長したね」と、嬉しいお言葉をいただけました。