追究
2024年02月05日
創造表現学部 メディアプロデュース専攻 坂倉ゼミ4年「彩りの交差展」

2023年12月14日・15日 長久手文化の家
ゼミ生それぞれの表現方法で、
彩り豊かな「卒業作品展」をつくりあげました。
創造表現学部メディアプロデュース専攻の坂倉ゼミは、写真表現を専門的に学び、作品制作の企画立案から調査研究、相互批評、学外での展示発表まで総体的に取り組んでいます。
今回はその集大成となる卒業作品展を紹介します。
2023年12月14日・15日の2日間、長久手文化の家にて、展覧会「彩りの交差展」が開催されました。ゼミ生10名それぞれの良さを表現したいとの思いから“彩り”と題しています。学生が手がけた、写真、言葉、制作物、空間といった多彩な表現作品を紹介します。
「女の子がお姫様になれる魔法の服」津田実澪
好きな洋服に出会い、周囲の目を気にせず着たいものを着られるようになった経験から、この作品をつくりました。ミシンを購入することからのスタートで、制作には苦戦しましたが、自分にとっても“かわいい”を詰め込んだ仕上がりになりました。「自分の好きな服を着て欲しい」という思いが伝わる作品になったと思います。
■「月からのおくりもの」中島有稀
親の転勤による引越しや友人との別れといった経験があり、そういった辛かった経験も思い出として大事に抱えることが生きていくことだと思っています。誰が見ても、その人自身の物語が生まれるよう、文章表現にもこだわり、ストーリー仕立てで構成しました。
■「碧の温もり」石川智咲子
昨年は“温もり”をテーマに祖母の写真を撮影しました。今回は“温もり”というテーマを引継ぎつつ、空や田園などの風景写真を中心に撮影しています。青という寒色にも“温もり”があると思い、普段の景色を注意深く観察して撮影したからこそ、納得のいく作品になりました。
■「今日もどこかへ」鈴木歌澄
散歩が好きで、その道中の景色を撮影し、写真集に仕上げました。普段何気なく通る場所にも発見があることを作品を通じて表現しています。特にパネルにした写真は、誰が見ても懐かしさを感じるよう「覗く」構図を意識して撮影しました。
■「美食誘惑」竹内真央
見て楽しめる写真集を作りたいと思い、ご褒美となる食事を中心に撮影しました。制作にあたり、色々な店舗に出向いて撮影し、そのときに感じたことなども文章に落とし込み、エッセイにしています。食事の写真を朝・昼・晩と時系列にまとめたことで、楽しんで見てもらえる作品になったかと思います。
■「person-顔と語り-」松末紋奈
被写体となった人とその写真を見た人の受け取りの違いに着目して、制作しました。被写体となった人それぞれにインタビューをおこない、その人の思いを冊子に綴っています。写真のなかに鏡も交ぜ、鏡に映る自分の表情と心情の違いに気づかせる仕掛けにしています。
■「gulf」菅田深月
人の感情を水を用いて表現しました。台風が近づく中の撮影で、夜の海辺は波が見えず、撮影に苦労しましたが、結果として納得できる仕上がりになりました。写真集そのものを楽しんでもらうために、壁一面に写真を展示しています。写真の大きさや配置にもこだわり、空間としても楽しんでもらえる作品になりました。
■「たとえ明日世界が滅びようとも」野呂知里
当たり前の景色を立ち止まって見てほしいと思い、日常で気づかなかったり、見逃してしまったりする瞬間に焦点を当てた作品にしています。3年生のときに同じテーマで撮影に取り組みましたが、光の当て方や色の調整など試行錯誤を重ねた結果、より納得のできる作品になりました。
■「わくわくの箱を開けよう」鈴木あずみ
写真を身近に感じる人とそうでない人がいると思い、誰もがわくわくを感じられるカプセルトイを制作しました。贈る側ももらう側もわくわくするお花を作品の随所にあしらい、カプセルの中には花言葉のメッセージを入れています。パネルのデザインや言葉にもこだわって作り、大人になると忘れがちなわくわくする気持ちを思い出せる作品になりました。
■「RUNCIBLE」山田絢華
ダークトーンの写真作品に仕上げました。普段の生活では見逃してしまうような物や場所を中心に撮影することで、その対象に光を当てた作品になっています。展示方法にもこだわって自分の好きなものを並べ、周りの学生の展示とはひと味違う空間を演出できました。昨年よりもブラッシュアップした作品になったと思います。