追究

2024年02月22日

ジェンダー・女性学研究所 ステレオリムーブ課 島田学長インタビュー

2023年12月27日(水) 長久手キャンパス14号棟

学生たちが島田学長へのインタビューをおこない、
「違いを共に生きる」ために大切なことを語り合いました。

 本学の教育理念「違いを共に生きる」のもと、ジェンダー・女性学研究所は、かつて女子大学として培った女子教育の伝統を発展させ、ジェンダーやダイバーシティに関する教育・研究を推進してきました。1994年4月の開設から30年の節目となる2024年4月、「ダイバーシティ共生センター」に名称を変更し、ジェンダーに限らず障がいの有無、人種・民族、信条、世代など広く多様性について学びを深める場へと進化します。この変革の背景にある大学の信念を学生たちにわかりやすく伝えるため、12月27日(水)、ジェンダー・女性学研究所の学生運営委員・ステレオリムーブ課が島田修三学長にインタビューをおこないました。

 ステレオリムーブ課は、2020年度に発足した学生主体の組織です。「典型(ステレオタイプ)的な考え方を取っ払う(リムーブ)!」という思いを軸に、ジェンダー・女性学研究所のニューズレターの編集、ジェンダーレス制服の制作、中高生との意見交換、自治体との協働など、学内外で意欲的に活動しています。今回の島田学長インタビューは、学生たちの手によって記事として編集し、2024年3月発行のニューズレター第53号に掲載予定です。

 インタビューに臨んだのは、ステレオリムーブ課に所属する人間情報学部4年の羽生勇太さん、交流文化学部2年の安藤彩友美さん、心理学部1年の佐村有基さんと岩島仁登さんの4名。事前に話し合いを重ね、島田学長への質問を検討しました。その内容は「長久手キャンパス6号棟にある『だれでもトイレ』の設置理由や学生・教職員の反応、今後の増設予定は?」「ジェンダー・女性学研究所を2024年度からダイバーシティ共生センターにリニューアルするきっかけは?」「本学の理念『違いを共に生きる』の意義とは?」「『違いを共に生きる』を実現するために、学に身につけてほしいこと、知ってほしいことは?」という4点。14号棟の一室で学生たちと島田学長が対面し、質問事項にそってインタビューを進めました。

 島田学長は具体的なエピソードや事例を挙げ、さらに「違いを共に生きる」という理念を掲げるに至った本学の歩みなどにもふれながら、学生からの質問に丁寧に答えました。島田学長から学生へ質問を投げかける場面もあり、4名はそれぞれの考えや思いを語り合って、ダイバーシティに関する多様な視点を共有。自分の言葉で意見をしっかりと述べる学生たちに島田学長は感心し、優しく微笑みながら話を続けました。「『違いを共に生きる』とは『生きやすい社会』を創造するということであり、そのために大切なものが『知性』。積極的に知ろうとする姿勢が、さまざまな違いを理解し合い、誰もが生きやすい社会をつくる」と語った島田学長。ステレオリムーブ課がこれまでに取り組んできたことを評価するとともに、ダイバーシティ共生センターへのリニューアルを機により広い視野で活動してほしいと期待を寄せました。そしてインタビューの最後に、島田学長は学生たちへ歌人・窪田空穂の一首を贈りました。

 理解より 愛は生まれ来(く) われら皆 黄金(こがね)の鍵の 言葉もつなり

 一人ひとりの違いを理解し、互いの心の扉を開く黄金の鍵となる言葉。その言葉の力を身につけるには、知的好奇心や広い視野をもって学び、さまざまな人との対話を重ね、知性や人間性を磨くことが大切です。今回のインタビューで島田学長から語られた言葉が、ステレオリムーブ課の学生たち、さらにニューズレターを通して多くの学生たちへと届き、誰もが生きやすい「違いを共に生きる」未来への扉が開かれていくことでしょう。

※島田学長のインタビュー記事が掲載されたニューズレターは、学内で配布されるほか、ジェンダー・女性学研究所(2024年度からダイバーシティ共生センター)のホームページにて、ご覧いただけます。