追究

2024年04月02日

健康栄養学科「臨地実習」報告会

2024年1月16日(火) 長久手キャンパス

管理栄養士をめざす学生が、多様な現場で実習。
その経験を振り返り、共有して学びを深めました。

 2024年1月16日(火)に、健康栄養学科3年生による「臨地実習」報告会が開催されました。
 「臨地実習」は、大学で学んできた栄養教育論や臨床栄養学、給食経営管理論などの専門知識や技術を、実践活動の場をとおして、理解と実践につなげていくことを目的とした実践教育科目です。実習は、愛知県内を中心に病院や高齢者施設、事業所、学校給食センター等、延べ約60施設の協力のもと、おこなわれました。
 この科目は3年次に開講され、学生は1人あたり2~3施設で約4週間の実習に取り組みます。病院や老人保健施設などの医療提供施設では、傷病者・高齢者の方々の心身の状態や疾患に応じた栄養管理の実際について学びます。事業所や学校給食センターなどでは、給食現場における衛生管理、人材管理、食材管理など、管理栄養士が担うマネジメント業務について学びます。どの施設で実習するとしても、1年次から修得してきた知識・技術と、現場での実務を結びつけ、管理栄養士に必要な基礎力や専門性、マインドを磨く機会となっています。また、管理栄養士が働く姿を間近で見ることにより、卒業後に進みたい道を具体的に考えるきっかけにもなっています。

 その実習の振り返りをおこない、仲間や後輩と共有するため、「臨地実習」報告会が2023年10月から2024年1月までの4日間にわけて開催されました。今回参加したのは、臨地実習を終えた3年生と、次年度に臨地実習をおこなう2年生。司会進行など会の運営は学生主体でおこなわれ、互いに学び合おうとする学生たちの真剣な姿が見られました。報告内容は、実習先の施設概要、事前学習、実習内容、実習中の取り組み、後輩に伝えたいアドバイスなど。あらかじめ作成したスライドに要点をまとめ、自分たちが学んだことをわかりやすく報告しました。

 病院での治療食の献立作成、多職種連携である栄養サポートチームのカンファレンスや病棟回診の見学・参加、入院中の子どもたちを対象としたおやつの献立作成、高齢者施設での食に関するレクリエーションの実施、社員食堂での健康メニューや地産地消メニューの考案など、施設によって実習内容はさまざま。そうした互いの経験を報告し合うことで、自身の学びを深めるとともに、管理栄養士の専門性が求められる業務の幅広さを感じることができました。
 また、臨地実習で多くの学生が実感したのは、「主体性をもって学ぶこと」の重要性。授業の復習や新たな知識・情報のインプットをした上で実習に臨むことはもちろん、実習中は常に問題意識をもって積極的に質問するなど、自ら学び取っていく姿勢が臨地実習をより実り多いものにすると身をもって感じたようです。
 管理栄養士への志を一層強くし、今後の学修・研究、さらに卒業後にも活きる臨地実習。その報告会もまた学生たちにとって、目標実現へと一歩近づくための有意義な時間になったことでしょう。