追究
2025年12月24日
建築学部 清水ゼミ藤が丘のマンションリノベーション

2025年10月14日 (火) コーポあさひや201号室
清水ゼミの学生が賃貸マンションをリノベーション。
実測から設計、施工まで取り組み、建築の流れを学ぶ機会となりました。
建築学部の清水ゼミでは、自治体や団体から委託を受け、まちづくりに関するプロジェクトに取り組んでいます。その一環として、藤が丘にある賃貸マンション「コーポあさひや」のリノベーションを実施しました。
今回の依頼は、マンションのオーナー様からの「空き室の課題を解消し、現在のニーズに合った新しいアイデアがほしい」というもので、株式会社藍いろ工房様、有限会社ライフ・オオナカ様との産学連携でリノベーションに取り組みました。学生はオーナー様へのヒアリングをもとに設計プランを提案し、いただいたご意見を反映しながらブラッシュアップ。最終的には、20代女性をターゲットにしたプランで進めることとなりました。リノベーションでは、従来の畳部屋2室を広々としたワンフロアに変更。玄関から室内奥のキッチンへ続いていた廊下を取り除き、その分、水回りスペースを拡張しました。さらに、ウォークインクローゼットや玄関土間など新たな要素も取り入れています。




施工にあたり、天井の石膏ボード貼りやフロアタイル施工、キッチンキャビネットへのシート貼り、柱の塗装、巾木の取り付けなど、さまざまな作業を経験しました。また、レーザー墨出し器を使って棚柱を設置したり、建具の調整をおこなったりと、実践的な経験も積んでいきました。さらにキッチンや水回りにタイルを貼り、デザインにもこだわった空間に仕上がっています。


そして、11月14日(金)には、リノベーション完成引き渡しが行われました。オーナー様や関係者に披露され、学生が手掛けた設計と施工の成果を直接見ていただく機会となりました。現場での工夫や仕上がりについて意見交換が行われ、学びを深める貴重な時間となりました。


施工を指導してくださった株式会社藍いろ工房の伊藤様は、「今回取り組んでもらった内容はDIYに近いものでしたが、どんな作業にも前向きに、器用に進めてくれました」とコメントしてくださいました。
今回のリノベーションは、施工の過程を学ぶ貴重な機会となりました。設計だけでなく、実際の施工にも携わることで、図面だけでは見えにくい現場の課題や工夫を肌で感じることができたはずです。こうした体験は、将来社会に出た際、机上の設計にとどまらず、施工現場の視点を持った説得力のある設計業務へとつながっていくことでしょう。
学生インタビュー

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻* 4年
佐久間 玲奈さん
平面図がない状態からのスタートだったため、まず自分たちで実測を行い、設計プランを作成しました。しかし、実際に解体してみると構造が想定と異なり、図面を描き直すことになりました。やってみないと分からないことが多く、それが難しさであると同時に、大きな学びにもなりました。これまでの設計課題では「設計して終わり」ということが多かったのですが、今回は施工の段取りについても教えていただき、現場全体の流れを学ぶことができました。卒業後はハウスメーカーで設計職に就く予定ですが、「設計で終わりではない」ということを現場を通して実感できたことは、今後の業務に必ず生きてくると思います。
*2025年4月より、建築学部となりました。












