追究

2024年02月29日

メディアプロデュース専攻 村上ゼミ 卒業プロジェクト展2023「RED+BLUE」

2023年12月23日(土)名古屋市 長者町コットンビル1階

村上ゼミの学生が卒業制作を展示。
学びの成果が制作に表れていました。

 創造表現学部 メディアプロデュース専攻の村上ゼミは、メディア・アートを専門的に学んでおり、表現を通して社会への問題提起に挑戦しています。3年時はグループ制作、4年時には個人でプロジェクトに取り組んでいます。
 2023年12月21日~23日、長者町コットンビルディングで、4年生・吉川日奈子さんによる卒業作品展「RED+BLUE」が開催されました。「赤=女の子らしさ」、「青=男の子らしさ」、赤と青の中間色である「紫=多様性」と捉え、展示を通じて“○○らしさ”と多様性について考えてほしいとの思いが込められています。

 展示は2つのブースで構成。ひとつは、写真を中心としたインスタレーション作品による展示です。赤、青の作品には、タブーになりつつある“○○らしさ”をあえて前面に出すことで、今の捉え方を見つめ、未来の多様性について考える仕掛けに。対して、紫の衣装作品は、中世の男女の衣装を組み合わせ、「男らしさ」「女らしさ」を融合したデザインにしています。

 もう1つのブースには、深層的ダイバーシティに着目した作品が並びます。「男らしさ」「女らしさ」「多様性」をどう捉えるかは、その人のこれまでの環境が影響していると定義し、一人ひとりの価値観や経験、受けてきた教育、コミュニケーションの取り方などに焦点を当てた会話形式の作品です。“言葉そのものが作品”になるラジオからアイデアを得て制作したとのことで、目には見えない多様性にまつわる問題を可視化した作品になりました。

 この卒業作品展は3日開催され、100名を超える観客が来場。吉川さんにとっては、ディレクターとして周囲とコミュニケーションを取りながらプロジェクトを推し進め、多くの方に見てもらえた機会になりました。4年間で培った能力を今後も発揮し、社会で活躍してくれることを期待しています。

学生コメント

創造表現学部 メディアプロデュース専攻4年
吉川日奈子さん

 色彩検定の取得をきっかけに、色をテーマにした作品づくりに挑戦しました。赤や青には、「女の子らしさ」「男の子らしさ」というイメージがあり、色の表現を通じて、“○○らしさ”と多様性について考えられる作品にしています。制作にあたり、多様性について調べたことで、表面的な問題だけでなく、深層的な問題にもふれることができました。個人でのプロジェクトということで、企画をはじめ、モデルの撮影、スタジオの手配、スケジュール管理など、一人で取り組むことが多く苦労しました。ですが、1・2年生のときに、先輩の卒業作品展の手伝いをしていたこともあり、そのときの経験が今回のプロジェクトにも活かせたように思います。
 制作には、自分一人でできることと、周りに協力を仰がなければならないことがありました。その都度、周囲とコミュニケーションをとりながら進められた経験は、社会人になってからも活かせることだと思います。