追究

2024年10月03日

長久手市小中学校教員研修

2024年8月21日(水)長久手キャンパス121教室

文学部教育学科の加藤先生が、長久手市や近隣の小中学校教員向けの「総合的な学習の時間」についての研修会を開催。学生も参加しました。

 愛知地区(長久手市、日進市、豊明市、東郷町)の小中学校教員が所属する「愛知地区教育研究会」は、小中学校教員が自主的に学ぶ機会をつくり、授業に活かしていくための研修会を定期的に開催しています。
 2024年8月21日(水)愛知淑徳大学長久手キャンパスにおいて、同研究会の「総合的な学習部会」による研修会が開かれ、講師として文学部教育学科の加藤智先生が『「総合的な学習の時間」の授業づくり』をテーマに講演をおこないました。
 この研修会には、教員を目指す本学の学生も参加。運営サポートのほか、研修会後半におこなわれたグループワークにも参加し、現役の先生方による実体験に基づくお話から、たくさんの学びを得る機会となりました。

 約1時間半かけておこなわれた講演は、はじめに「総合的な学習の時間とは何か?」について、文部科学省の学習指導要領の振り返りからスタート。「探究・探究的な学習」を示すスパイラルの図を紹介しながら、「課題の設定→情報の収集→整理・分析→まとめ・表現→情報の更新」という流れを解説していきました。

 ポイントとして紹介したのは「課題をいかに設定するか」という点。勉強会に参加した教員からの、課題の設定が難しいという声からのお話でした。「現実の状況」と「理想の姿」の差が「問題状況(ずれ・隔たり)」であり、その状況を改善するために設定するものが「課題」であると、構造をシンプルにしたことで、多くの参加者が納得の表情をしていました。

 続いて「なぜ総合的な学習の時間がうまくいかないのか?」「どうやって総合的な学習の時間の授業をつくるのか?」という流れで講演は進みます。ここで強調したのは「地域の教材の価値を吟味すること」でした。

 この学びをもとに、参加者を4名ほどのグループに分けてグループワークを実施。グループごとに実際の総合的な学習の授業で使えそうなテーマ探しと、地域の教材の価値を検討しました。学生もグループワークに参加させていただき、「自身が答えを出さず生徒にどう気づきを与えるか」「いかにテーマに興味を持ち続けられるようにするか」といった、現役の先生方が実際に抱えている本音の問題意識を知ることができました。今後、学生が教員をめざすなかで、児童・生徒の探究心を引き出せる教員になるために必要なことを考える機会となりました。