追究
2024年12月09日
健康栄養学科 榎ゼミ×名古屋大学医学部附属病院 「世界糖尿病デー公開講座」メニュー提案

2024年11月16日(土)名古屋大学医学部附属病院
ご指導いただいた新美珠美先生(後列左から4人目)と榎ゼミとの集合写真
榎ゼミの学生が名古屋大学医学部附属病院と連携し、
全国糖尿病週間500kcalメニューを考案。
公開講座でレシピを公開しました。
本学の食健康科学部 健康栄養学科は、管理栄養士として健康長寿社会に貢献できる教養と実践能力、豊かなコミュニケーション能力、科学的根拠に基づいて的確に課題解決を図る科学的思考力などを身につけるため、学内での学修・研究と共に、学外実習にも力を注いでいます。
榎ゼミが毎年実施しているのは、名古屋大学医学部附属病院との連携プロジェクトです。2024年度は、名古屋大学医学部附属病院栄養管理部の田中文彦先生と新美珠美先生から指導を受けて「2024 全国糖尿病週間500kcalメニュー」を考案。学生たちは2つのチームに分かれ、エネルギーや塩分、野菜摂取量といったさまざまな条件を満たし、かつ美味しさや彩りにも配慮したヘルシーメニューのアイデアを出し、試作や栄養価計算を繰り返してレシピを制作。完成したレシピは、11月16日(土)に開催された世界糖尿病デー公開講座でお披露目しました。
■学内でのメニュー考案の様子
完成したレシピの一つ「大人様ランチ」は、大人が食べたいお子様ランチがテーマ。米にカリフラワーを混ぜ込んでかさ増ししたケチャップライス、油で揚げずオーブントースターで焼くエビフライ、鶏ひき肉と豆腐で作るハンバーグなど全7品で、高エネルギーになりがちなメニューを調理法や食材選びの工夫で480kcalに抑えました。
もう一つのレシピは、「満腹カオマンガイプレート」。鶏肉の皮を除き脂質を抑えたカオマンガイ、根菜を入れて食べ応えを出したスープ、塩分は控えめに、彩りよく仕上げたサラダなどをワンプレートに盛り、487kcalに抑えました。カオマンガイを炊飯器で作ることで、ご飯に鶏肉の旨味がよく染みて、簡単で美味しくできるレシピになっています。
世界糖尿病デー公開講座の当日は、名古屋大学医学部附属病院の講堂に、患者さんやご家族、糖尿病に関心のある市民などが集まりました。糖尿病・内分泌内科学教授の有馬寛先生のごあいさつの後、医師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士の先生方から糖尿病にまつわる最新の話題や災害時の対応・備えについて講演があり、管理栄養士の先生の講演では、学生が考案したメニューについても紹介していただきました。
講演後は、血糖値測定コーナーや体力測定コーナーといった体験ブースが設けられ、参加者はブースを回りながら、健康への意識を高めていました。栄養管理部コーナーでは、糖尿病食の献立例などを紹介すると同時に、「2024 全国糖尿病週間500kcalメニュー」のレシピを学生が自ら配布。レシピはカラフルな色使いとアメコミ風のデザインが目に留まりやすく、ブースを訪れた多くの方に手に取ってもらうことができました。
■名古屋大学医学部附属病院糖尿病サポートチームの先生方との集合写真(中央・有馬寛教授)
学生たちは、公開講座を通して糖尿病の重症化予防のために、食事療法がいかに大切であるか知識を深め、また患者さんとの触れ合いによって、人々の健康に寄与することへの責任ややりがいをあらためて感じたようでした。管理栄養士を目指す学生にとって貴重な体験となった今回のプロジェクト。今後の学修・研究に存分に活かされていくのではないでしょうか。