追究
2025年02月14日
交流文化学部 地域文化12(食文化)

2024年12月9日(月)星が丘キャンパス 15B教室
日本国大使館で公邸料理人を務める山口勝也シェフから
海外で働くことについてお話しいただきました。
12月9日(月)、交流文化学部 国際交流・観光専攻の「地域文化」の授業にて、ゲストスピーカーをお招きした講演がおこなわれました。今回の講演は、1週間前の12月2日(月)に実施されたフレンチレストラン・リリアーヌの大脇房夫シェフのご講演に続く2回目となります。講演者として在コスタリカ 日本国大使館の公邸料理人である山口勝也シェフに登壇を依頼し、海外で働くということについてご自身の経験をお話しいただきました。
山口シェフは今回の授業を担当した野田雅子先生(食健康科学科)と親交があり、名古屋市瑞穂区で日本料理店を営んでいました。そんな彼が公邸料理人となったのは、かつての上司が文化庁文化交流使として在ニュージーランド日本国大使館に赴く際にサポートを依頼されたことがきっかけでした。当時の公使であった有吉氏と出会い、偶然にも有吉氏が名古屋市出身であったことから、有吉氏は帰国の際に山口シェフの店に頻繁に足を運ぶようになり、やがて家族ぐるみの付き合いとなったそうです。こうした親交が4年ほど続き、有吉氏は2023年12月にコスタリカ特命全権大使に就任。その際、公邸料理人として山口シェフを迎え入れました。
30代前半から長年続けてきた店を辞めて海外に拠点を移すことについて、山口シェフは「迷いはなかった」と声を強めました。むしろ新しい仕事に対して胸を弾ませたそうです。公邸料理人としての経験はなかったため、現地の素材を使った料理などを1から考える必要がありましたが、料理人として長年培った腕を信じており、不安よりも期待の方が大きかったと話してくださいました。
現在は、週2〜3回程度、大使館にゲストをお招きする際の料理を担当。大使館に訪れる各国の方々に日本の味を伝えることに力を注いでいます。
講演の後半では、海外で働くことについて話題が集中しました。国や仕事内容によって各種申請の手続きが必要な場合もあり、また雇用形態によっては日本のような手厚い保障がないこともあります。山口シェフはご自身の経験を交えながら「海外で働くことは一筋縄ではいかないこともたくさんありますが、学生たちにはぜひ海外での生活を経験してほしい」と話され、海外に出たからこそ、日本の良さにも気づくことができたと今の仕事への充実感を学生たちへ伝えてくださいました。