追究

2025年03月03日

ビジネス学部 企業分析プロジェクトA

2025年1月17日(金)星ヶ丘キャンパス15A教室

自身の学びや先輩たちの分析をふまえた、3年目となる集大成。
企業の現状や課題を分析し、プレゼンテーションしました。

 経営学・商学・会計学・経済学を横断的・複合的に学び、あらゆるビジネスフィールドで活躍する人材を育成するビジネス学部。企業や団体と連携し、実践的なスキルを養うアクティブラーニング科目も充実しています。そのひとつが企業分析プロジェクト。会計学を専門とするビジネスアカウンティング専修の3年生が、実際の企業の財務諸表やIR情報などから現状や課題を分析し、企業担当者様にプレゼンテーションします。「企業分析プロジェクトA」では、三重県鈴⿅市に本社のあるICDAホールディングス様にご協⼒をいただき、3年前から歴代の3年生が同社を分析してきました。2025年1⽉17⽇(⾦)の最終報告会では、学⽣たちが6つのグループにわかれてこれまでの分析の集⼤成となる発表をおこないました。

 まずは三浦ゼミの学⽣が「企業概要・リスク・戦略等」について発表。自動車メーカーの経営統合に関する報道の影響もふまえ、会社四季報からも情報収集し、業績や戦略を探りました。西崎ゼミの学生は「人材・人財」について発表。従業員数の増減をはじめ、人的生産性について分析。同業における人材の現状や女性活躍への関心の高さもふまえ、同社の女性管理職比率や女性活躍推進への取り組みについても調査結果をもとに意見を述べました。森ゼミAの学生は「財務分析(1)」について発表。有利子負債やROE(自己資本利益率)などから財務を分析。ICDAホールディングスの株価が市場の平均値より低いということが判明した結果から、「上場企業として企業価値を高め、株価を高めることが大事」だと締めくくりました。

 前田ゼミAの学生は「財務分析(2)」に取り組み、売上高、営業利益、総資産の推移について販売部門ごとに調査し、企業の成長性についての分析結果を発表。また、業績予想の精度について、2014年から2025年までの予想と実際の金額の差を表にまとめ、課題点を指摘しました。前田ゼミBの学生は「株価等の分析」について発表。株価の推移や株主構成、理論株価について調べ、「株価は順調に上昇しているが、流通数・出来高が少ないため、理論株価に実際株価が追い付いていない」と考察しました。森ゼミBの学生は「配当政策・資本政策」について発表。2013年3月~2018年3月の有報では「連結配当性向20%程度」を明示されていたものの、2019年3月~2024年3月の有報では「1株当たり50円以上の配当を継続していく方針」との記載に変わり、2019年より50円の安定配当となったことを指摘。増配に代わる株主還元策として、株主サービスの拡充案について提案。また、四季報には2025年3月~2026年3月に50~60円との記載があることから投資家の期待が高まりそうだという考察を述べました。

 学生たちの発表を受け、ICDAホールディングス代表取締役社長の向井弘光様からもお話をいただきました。「素晴らしい分析をしていただいて感銘を受けました」という言葉をはじめ、向井さんが24歳で起業し、どのように会社を成長させてきたのか、どのような気持ちで仕事に向き合ってきたのかなどの貴重なお話は、これから社会に出ていく学生たちの心にきっと深く刻まれたはずです。

 また、管理部長の服部宝様からは、学生たちの発表に対し、具体的なフィードバックをいただきました。発表内容についての補足や、実際に社内でどのように考えているのかなど丁寧に教えてくださり、学生たちにとっては、これまで学んできたことを実際の社会と結びつけて考えられる良い機会となったのではないでしょうか。

 会の最後には、本学のグローバル・コミュニケーション学部の先輩で、現在ICDAホールディングスで営業職として働いている日比桃花さんが登壇。就職活動や現在の仕事内容、やりがいについて、本音を聞かせてくれました。これから就職活動をおこなっていく3年生たちにとって、就職活動や企業で働くことへの具体的なイメージを持つことができる機会にもなりました。