追究

2025年08月21日

名古屋土曜学習プログラム

2025年6月14日(土) 名古屋市立鳥羽見小学校

身近なものから広がる遊びの世界!
ペットボトルのキャップや紙コップを使い
児童たちとの触れ合いを体験しました。

 名古屋市が市内の小学生を対象に、地域や保護者、民間業者などの協力を得て、児童たちにさまざまな体験を提供する「名古屋市土曜学習プログラム」。毎年、本学の教育学部の学生たちもサポートスタッフとして参加している恒例行事です。2025年6月14日(土)には、名古屋市守山区の名古屋市立鳥羽見小学校で実施され、教育学部の加藤先生と本学の学生9名が参加。小学1年生~3年生の児童たちとの触れ合いを体験しました。

 今回は、生活科の授業をイメージした2つのプログラムを実施。プログラムは、身近なもので遊びが広がることを児童たちに体験してほしいとの狙いから考えられたもので、1つめはペットボトルのキャップを使った遊びです。学生たちが大量のペットボトルキャップを体育館中央にバラまくと、児童たちからは大きな歓声が。何をつくってもOK。児童たちは、思い思いに遊びを始め、学生たちもそれに加わります。同じ色を集めたり、積み上げたり、図柄をつくったり、白と黒でオセロを始めたり。児童たちからは次から次へと新しい発想が生まれ、遊びが変わっていきます。さまざまな児童がいるなかで、学生たちは一人ひとりに目を向け、その場にいる全員が遊びを楽しめるよう声がけをしたり、一緒に楽しんだりしていました。

 2つめは、紙コップを使った遊びです。加藤先生から「紙コップを1万個持ってきました」との話があると、児童たちからは驚きの声が。ペットボトルキャップと同様に、紙コップの遊びも、何をつくってもOK。児童たちはたくさんの紙コップを使い、高く積み上げたり、壁のように横に広げたりなど夢中になって活動していました。ときには、がんばって積み上げた紙コップに体が少し触れたり、窓から風が吹いてきたりして崩れてしまうことも。そんなときは「大丈夫、大丈夫」と学生が励ましながら児童たちの気持ちを支え、みんなで協力して積み直していく場面も多くありました。

 全員で後片付けをしたら、加藤先生から児童たちに「今回使ったペットボトルキャップや紙コップ以外にも、みんなの家に遊べるものはたくさんあるはずです。身近なもので遊びを楽しんでみてください」とのお話があり、児童たちは「ありがとうございました」とお礼をしました。また、名古屋市土曜学習プログラムの運営スタッフから学生たちには、「児童たちの遊びをサポートするだけでなく、自分から遊びを先導し、それに興味を持ってもらう方法もあります。また、さまざまな児童がいるなかで、自分にとって対応しやすい子、対応しにくい子がいたと思いますが、対応しにくいと感じた子こそ、どういう接し方をすればよいか今後の課題にしていってください」「目の前の児童には対応できていても、その周りの児童たちには目を向けられていましたか? 実際に教員になると1人でもっと多くの児童を見ないといけないので、今後意識していってください」というアドバイスがありました。実際に子どもたちと接したうえでの専門家によるアドバイスは、学生たちの心に刻まれ、教員をめざすうえで役立つものになることでしょう。

学生コメント

教育学部 教育学科2年
鈴木勇人さん、安藤そらさん、窪田紗妃さん

 活動への参加に戸惑っている児童がいて対応に迷いましたが、こちらからアクションを起こし、少しずつ活動に気持ちを向けていくやりとりをリアルに体験できました。また、大人なら無理だなと思ってしまうようなことでも、「つくってみたい」という好奇心でやり遂げる児童たちの姿を目にして、大人の感覚で目標値を設定するのではなく、児童の「やりたい」という気持ちを尊重することで活動に広がりが生まれることを実感しました。自分以外の学生の児童への接し方で参考になる点も多くありました。実際に児童たちと触れ合ったことにより、これまで以上にリアルな児童のイメージを持つことができました。今後、授業計画を立てたり模擬授業をしたりする際にも、より細かな点まで配慮し、工夫することができそうです。