追究

2025年10月01日

CCC学生団体 パスレル 規格外の野菜を使った小鉢の販売

2025年7月1日 (火)星が丘キャンパス 交流ラウンジWEST

規格外の野菜を活用した食堂メニューを提供。
学内でフードロス削減に対する関心を高めるきっかけを作ることができました。

 本学のコミュニティ・コラボレーションセンター(CCC)は、学生にボランティア活動を紹介し、学生と地域社会をつなぐ役割を担っています。学生たちはボランティア活動を通じて、自主性や環境への意識を高め、社会で役立つスキルを身につけていきます。
 2022年に活動をスタートし、今年で4期目を迎える学生団体「パスレル」は、フードロス削減をめざして活動しています。これまでに豊田市保見団地にある子ども食堂でのフードドライブ活動をはじめ、フードロスに関する講座や調理実習、学園祭で規格外の柿を使った商品の販売など、子どもから大学生まで幅広い世代に向けた取り組みを展開してきました。

 2025年7月1日には、知り合った農家さんから規格外で市場に出まわらない野菜の提供があり、それをきっかけに、学内の食堂と連携して、その食材をメニューに活用する取り組みが実現しました。提供された野菜はトマト、きゅうり、なす、たまねぎ、じゃがいもで、これらはジャーマンポテト、麻婆茄子、じゃがいもと茄子の煮物、きゅうりとツナの和え物、サラダなどの料理に使われました。

 企画に携わった学生は「いくつもの料理に使われ、完売したと聞いてとてもうれしかったです」とコメント。捨てられるはずだった野菜を活用したメニューの提供を通じて、学内でのフードロス削減への関心を高めることができました。
 フードロス削減を目的として活動の幅を広げてきたパスレルにとって、今回の食堂での取り組みは、同世代に向けてメッセージを発信できる貴重な機会となりました。自分たちにできることを考えながら行動した経験は、課題の発見から解決に向けて取り組む力を育むものとなったはずです。本学はこれからも学生たちの主体的な学びを支援し、社会で活躍できる人材の育成をめざしていきます。

学生インタビュー

ビジネス学部 4年 長尾莉華さん

 私は、パスレルの活動に団体発足の1年次から携わってきました。活動は、賞味期限が近い食品を集めて子ども食堂に届けるという間接的な支援から始まりました。しかし活動を続ける中で、次第に食材のロスに直接関わるようになり、「自分たちでフードロス削減について発信していきたい」と思うようになりました。学内の「チャレンジファンド2024公開コンペ」への参加をきっかけに、活動の幅は学内外へと広がっていきました。
 フードロスの規模は大きく、課題も深刻です。だからこそ、一人ひとりにその実態を知ってもらうことが課題解決への一歩だと考えています。その想いから、私たちは規格外野菜を使った料理イベントを開催し、参加者に「自分にできることは何か」を考えてもらう機会を設けてきました。
 パスレルの活動を通じて、改めて感じたのは、信頼関係の大切さです。チーム内だけでなく、協力してくださる農家の方々や関連団体の方々とも、実行に至るまで何度も連絡を重ね、現場の方の声を聞きながら活動することの重要性を実感しました。チームの中では、常に「自分にできることは何か」と意識して行動しています。全員が同じ目標に向かって活動できるよう、情報共有を徹底し、周囲を巻き込みながら取り組むことができたと思います。今後は後輩たちが中心となって活動します。これまでに得た学びを活かしながら、しっかりとサポートしていきたいと思います。


星が丘キャンパス食堂 近藤料理長

 ご提供いただいた規格外野菜は、どれも十分に活用できるものばかりで、大変ありがたく感じました。フードロス削減に向けて活動しているパスレルの学生の皆さんと一緒に取り組めたことを、とてもうれしく思います。