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2025年12月18日
健康栄養学科 榎ゼミ×名古屋大学医学部附属病院 「2025全国糖尿病週間」500kcalメニュー考案

2025年11月22日(土)名古屋大学医学部附属病院
ご指導いただいた新美珠美先生(右から5人目)と榎ゼミとの集合写真
名古屋大学医学部附属病院の管理栄養士監修のもと、
榎ゼミの学生が2種類の500kcalメニューを考案。
市民公開講座でレシピを発表しました。
本学の食健康科学部 健康栄養学科は、医療現場や行政機関、福祉施設など多様な分野で活躍できる管理栄養士の養成を目指し、学生が主体的に学べる環境を用意しています。榎裕美教授のゼミでは毎年、学生の実践的な学びの場として、名古屋大学医学部附属病院との連携プロジェクトを実施しています。今年度は管理栄養士の先生に監修していただき、「2025全国糖尿病週間500kcalメニュー」を考案しました。
学生たちは、名古屋大学医学部附属病院栄養管理部の田中文彦先生、新美珠美先生から提示された基準(エネルギー量、たんぱく質量、炭水化物エネルギー比率、塩分、野菜量)をすべて満たす健康的なメニューづくりに挑戦。2チームに分かれ、5月頃から試作・試食を重ねて献立を完成させました。



■レシピ考案の様子

考案したレシピの一つは、「おいしく糖ケア♪彩りプレート」。「しらたき入り玄米」、オートミールが入った「ふわシャキれんこんバーグ」、野菜の甘みを生かした「かぼちゃとさつまいものサラダ」など全7品をワンプレートに盛り付けました。ポイントは食物繊維を多く摂取し、血糖値の上昇を抑えられるようにしたこと。さらに、料理の色や形が重ならないように考慮しながら品数を増やし、満足感を得られる献立にしました。

■おいしく糖ケア♪彩りプレート

■ホワイトクリスマスのごちそうプレート
もう一つのレシピは、「ホワイトクリスマスのごちそうプレート」。豆乳と米粉で作るホワイトソースを使った「ほくほく米粉ドリア」を中心に、甘さ控えめにした「なめらかヨーグルトムース」も添え、クリスマスを意識した全4品の献立です。ポイントは材料に豆腐や米粉などを用いて、低エネルギーでも満足感が得られるようにしたこと。食感や味付けが偏らないように工夫し、飽きずに楽しめる洋食メニューとなっています。


学生たちが考案したレシピは、11月22日(土)に名古屋大学医学部附属病院で開催された「世界糖尿病デー市民公開講座」でお披露目されました。当日は、講堂に患者さんやご家族、市民などが大勢集まりました。糖尿病・内分泌内科学の有馬寛教授の挨拶に続き、1型糖尿病を公表し、モデルや活動家、チャレンジャーなどの肩書きで活動するSENAさんが登壇。フルマラソンや登山、チャリティイベントの立ち上げなど病気と向き合いながらさまざまなことにチャレンジしてきた経験を語り、「大切なイノチを全力で活かしていきましょう」と呼びかけました。さらに、糖尿病サポートチームの医師、看護師、理学療法士による講演が続き、管理栄養士の講演では、榎ゼミの学生たちが考案したメニューを紹介していただきました。


会場内には、部門ごとにブースが設けられ、学生たちも栄養管理部のブースに立ち、訪れた方に「2025全国糖尿病週間500kcalメニュー」のレシピが記載されたリーフレットを配布。メニューや栄養について質問・相談を受けるなどして、患者さんと交流しました。配布したレシピのリーフレットは学生たちが制作したもの。手にとってもらいやすいようにデザインを何度も練り直して完成させました。


病院と連携したプロジェクトを通して、病気予防や改善、健康維持に寄与する管理栄養士の役割や食の重要性を実感した学生たち。この経験をこれからの学びに活かし、さらに志を高めて進んでくれることでしょう。

■名古屋大学医学部附属病院糖尿病サポートチームの先生方との集合写真(中央・有馬寛教授、SENAさん)












