追究
2026年03月30日
第14回ビジネス学部インナーゼミナール大会

2026年2月25日(水)星が丘キャンパス4号館2・3階、5号館55A教室
専門分野の異なるゼミが企業を比較研究。
ゼミごとの専門視点で活発な議論を展開しました。
ビジネス学部では「経営学・商学・会計学・経済学」の各分野を横断的に学びながら、ビジネスの現場で活かせる実践力を養います。講義で得た知識をグループワークなどで活用し、学びを「活きた知識」へと発展させるアクティブラーニングを取り入れた教育環境を整えています。
2年次に実施されるインナーゼミナール大会では、同一業界に属する2つの企業について、専門分野の異なるゼミの学生がそれぞれの視点から企業を分析・研究。その成果をもとに、どちらの企業がより優れているのかについて討論します。2026年2月25日(水)に開催された第14回インナーゼミナール大会には、6ゼミから21チームが参加しました。6つの分科会に分かれ、始めに各ゼミが調査内容や分析結果をプレゼンし、その後、司会進行を務める3年生の議長から提示された2つの論点について活発な議論を交わしました。


以下では、各分科会の議論の様子をダイジェストで紹介します。
【分科会1】(株)乃村工藝社 vs (株)W TOKYO
参加チーム:浅井ゼミ、森ゼミ、傅ゼミ
担当教員/議長団:新井先生/新井ゼミ


イベント・空間プロデュース会社2社について比較した分科会1。論点1「大規模イベントが縮小傾向にあるイベント業界において、乃村工藝社が優位と考えられるのはなぜか」では、大型イベントを中心に事業を展開するW TOKYOはイベントの開催状況によって業績が左右されやすい一方、乃村工藝社はイベント以外にも多様な事業を展開しており、収益源が分散されていることから安定性が高いという結論に至りました。論点2「どちらの企業に就職したいか」では、安定性を重視して乃村工藝社を選ぶゼミと、成長の振れ幅が大きい・今後のビジネスモデルの変化も期待できる・従業員数が少ない現段階だからこそ裁量を持って働ける可能性があるとしてW TOKYOを選ぶゼミに意見が分かれる結果に。新井先生からは、「他ゼミの優れた視点も取り入れながらプレゼンテーションがおこなわれていた」と講評がありました。
【分科会2】テルモ(株) vs シスメックス(株)
参加チーム:前田ゼミ、森ゼミ、傅ゼミ
担当教員/議長団:浅井先生/浅井ゼミ


医療機器を扱う2社を比較した分科会2では、まず「経営戦略の観点から、5年後に成長が見込める企業はどちらか」という論点について議論しました。一回限りの取引で収益を上げるフロー型ビジネスモデルであるテルモと、顧客から継続的に安定した収益を得るストック型ビジネスモデルのシスメックス。一般的に収益性が高いとされるストック型を採用するシスメックスと、フロー型を採用するテルモの売上総利益が同程度である点に着目。フロー型でありながら同水準の収益を確保している点が評価され、テルモの成長性が高いとの結論に至りました。続いて「持続的な競争優位を築いているのはどちらか」という論点では、研究開発から臨床を経て製品化し、利益を生み出すまでの期間がシスメックスの方が短いことに注目。投資効率の高さという観点から、シスメックスが優位であるという結論が導き出されました。
【分科会3】(株)ヤオコー vs (株)神戸物産
参加チーム:浅井ゼミ、新井ゼミ、前田ゼミ
担当教員/議長団:三矢先生/三矢ゼミ


分科会3では食品スーパー業界の2社について投資家の視点から議論がおこなわれました。「成長が見込める企業はどちらか」という論点1では、地域密着型の店舗運営を強みとし、価格帯はやや高めながらも魅力的な売り場づくりやプロモーションによって支持を集めるヤオコーと、低価格戦略を強みとし、物価高が続く現在の節約志向にマッチしたビジネスモデルを展開する神戸物産、それぞれの特徴や強みについて意見が交わされました。続く論点2の「投資するならどちらか」では、3グループすべてが神戸物産に投資するとの結論で一致。売上高の上昇率を比較検討した結果を踏まえた判断であることが示されました。三矢先生からは、「企業成長の指標の一つとして売上が挙げられるが、どのように売上を伸ばしていくのかまで踏み込んで考えることで、さらに議論の解像度が高まったのではないか」と講評がありました。
【分科会4】(株)ラウンドワン vs コシダカホールディングス
参加チーム:三矢ゼミ、新井ゼミ、傅ゼミ、浅井ゼミ
担当教員/議長団:傅先生/傅ゼミ


複合アミューズメント施設を展開するラウンドワンと、カラオケ事業を中心にレジャーサービスを展開するコシダカホールディングスの2社について比較した分科会4。「海外市場で今後成長していくのはどちらか」では、3グループすべてラウンドワンが優勢であるとの意見で一致。コシダカホールディングスと比較して、ラウンドワンは総合型アミューズメント施設を展開している点や、海外市場への進出後に利益率が着実に伸びている点などが理由として挙げられました。「少子化などの社会情勢を踏まえた長期的成長性」については、グループ内でも意見が分かれたことから、少子高齢化に焦点を当てて議論を進めることに。高齢者層の取り込み方として、アミューズメントフードを軸としたサービスの展開や、現在実施している学生割引を応用した高齢者向け割引の導入などの案が挙げられ、最終的には低コストで施策を実行できる点から、コシダカホールディングスの方が現実的であるという結論に至りました。
【分科会5】本田技研工業(株) vs 日産自動車(株)
参加チーム:前田ゼミ、森ゼミ、三矢ゼミ、浅井ゼミ
担当教員/議長団:傅先生/傅ゼミ


大手自動車メーカー2社を比較した分科会5では、「EVシフトが進む中で、中長期的により高い企業価値を創出できるのはどちらか」という論点を中心に議論がおこなわれました。EV分野では日産が優れているという意見が多く見られたものの、事業全体を見ると本田技研工業は多様な事業を展開しており、収益性や安全性の観点から総合的に優れているとして、本田技研工業が優位であるとの結論に。また、EV投資による短期的な収益やキャッシュフローの悪化リスクに対する戦略についても議論し、日産はアライアンスによるコスト削減、ホンダは既存事業を強化しながら段階的にEVへ移行することでリスク分散を図るべきではないかという意見が挙がりました。講評では、「各チームとも分析ツールを効果的に活用できていた。今後はビジネスを川上から川下まで広い視点で捉えられるようになると、さらに議論が深まるのではないか」と今後への期待が語られました。
【分科会6】(株)名古屋銀行 vs (株)十六フィナンシャルグループ
参加チーム:三矢ゼミ、傅ゼミ、森ゼミ、新井ゼミ
担当教員/議長団:前田先生/前田ゼミ


地方銀行2社について比較をおこなった分科会6。「経営戦略の観点から5年後により成長が見込める企業はどちらか」では、営業戦略の観点から検討した結果、名古屋銀行は製造業への依存度が高い点がリスクとして挙げられた一方、十六フィナンシャルグループは岐阜、愛知など広範囲に事業エリアを持ち、持続的な収益基盤を確立している点から、将来的な競争力を維持できると意見がまとまりました。続く「地銀の今後の課題への取り組みから見た成長性」では、地銀が抱える課題として人口減少や高齢化、ネット銀行との競争、デジタル化への対応などが挙げられました。その中で、ITやデジタル技術を活用したサービス展開や、グループ化・業務効率化によるリスク分散を進めている点が評価され、十六フィナンシャルグループの成長性が高いと判断しました。












